ブロックチェーンプラットフォームを利用して中国の病院が患者に請求書を発行
2021年1月12日に、中国国営通信社の中国新聞は、海南省にある澄邁県婦幼保健院がブロッ
クチェーンベースの請求書管理プラットフォームを利用し、初めて患者に電子請求書を送信したことを発表しました。
病院の患者は、自身の持つ携帯端末から、電子請求書を発行、受取をすることができるようになります。また、プライバシーに配慮し、請求書を第三者へ開示する際は、必ず患者本人の承認が必要となり、承認した履歴も確認することが可能となるようです。
ブロックチェーンを利用することで、電子請求書の生成、送信、保存が行われ、電子請求書の情報は改変される心配をすることなく安全にブロックチェーン上に記録されます。
耐改ざん性と複数間コンセンサスを実現する特性を持つブロックチェーン上で請求書を管理することにより、複数の企業が安全に信頼性の高い情報のやり取りを実現することが期待されています。
中国では、ブロックチェーンに関する取り組みが積極的に行われています。
coindesk japanは2021年1月12日に、2020年に新設された中国ブロックチェーン企業は8129社であることを紹介しています。
ブロックチェーンを使ったサービスだけではなく、中国はブロックチェーンに関する特許も多く取得しています。今回は、中国とブロックチェーンに関する関連記事をご紹介いたします。
2021年も、中国政府や企業によるブロックチェーンの活用事例に注目していきます。
中国におけるブロックチェーン電子署名事例
中国のアリババグループの関連会社であるFinTech企業のAnt Groupは、AIテクノロジーとブロックチェーンを活用し、知的財産の検証を効率的且つ低コストで実現するためのデジタル著作権プラットフォームサービスを発表。
デジタル著作権プラットフォームでは、著作権の持ち主となる作成者がプラットフォームにアップロードしたコンテンツを既存のプラットフォーム内の情報と比較することで自分の作品としての信憑性を速やかに検証することができる。
オンラインで買うダイヤモンドが本物か、ブロックチェーンで確かめる
オンライン上で購入することができるダイヤモンドに対しての信頼性を高めることを目的として、ブロックチェーン開発会社のEverledgerが中国最大のECサイトであるJD.comと、米国宝石学会(GIA)との提携し、スマートフォンのアプリケーションやWEBのサイトを使って、独自に検証されたダイヤモンドであるという鑑定証明書と出所情報が消費者に提供され、本物かどうか消費者が確認できるようになる。
液化天然ガスをブロックチェーンでワンストップ管理するプロジェクトを実施
中国の国有企業であるShenergy Group Company Limitedの完全子会社で、天然ガスや液体ガスを製造、流通販売をしているShanghai Gas Group Co.Ltdは、ビジネスプロセスの最適化、運用コストを削減、サプライチェーンの効率を向上させ、トラストレスなEnergy-As-a-Serviceエコシステムを構築することを目的として、ブロックチェーン開発会社Vechainとブロックチェーンを活用したエネルギープロジェクトを開発。2018年に実施されたブロックチェーンを使ったパイロット運用結果により、コスト削減が可能であると判断し、今回の提携に至った。
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