ヘッジファンドは近年、リスクを最小限に抑えられるという理由で、世界の資産運用において存在感を増している資産運用法の一つと言われています。
しかし、投資の世界に確実性や絶対は存在しません。
また、私募ファンドのため資金の集め方、使われ方に関しては曖昧になってしまう可能性もあります。
ブロックチェーンを使えば、世界中の人と安全に情報の共有ができます。世界中から取引データを集め、AIを使って市場予測すれば、利益を最大化しつつ、損失を最小化できるヘッジファンドを運用できるかもしれません。
そんな取り組みを実際に始めているのが、今回ご紹介するヘッジファンド『Numerai(ヌメライ)』です。
典型的な例は、株式など下落する可能性のある金融資産を保有する場合に、先物もしくはインデックスを売ることによって、損失のリスクを最小限にすることが挙げられます。
ブロックチェーンとAIを駆使したヘッジファンド『Numerai(ヌメライ)』
AIとブロックチェーン技術を使って、より精度の高い市場予測をしつつ、高い透明性も担保できるシステムを構築したのがNumeraiです。
まずNumerai(ヌメライ)は、ファンドの取引データを集め、それを一部のデータサイエンティスト以外からは見えない秘匿性の高いシステムを構築しました。
匿名のデータサイエンティストと取引データを共有し、AIとブロックチェーンを使い独自の学習機能を使って、より精度の高い取引予測を立てていきます。
結果として、出された取引予測はデータとしての精度が高く、リスクヘッジをも可能にします。
AIとブロックチェーンによる市場予測
AIの学習機能は投資における過去何十年ものデータを学習し、精度の高い予測結果を算出することができます。そしてデータは毎日更新、保管しておくことで、未来の予測結果算出時に使われます。
この学習記録や結果をブロックチェーンに記録すれば、永久的に保管され、データの改ざんや不正を防ぐことができます。
このAIとブロックチェーンが融合したシステムにより、膨大なデータを集積し、学習しつづけることで、株式市場予測の正確性に期待が集まっているのです。
まとめ ブロックチェーンとAIがヘッジファンドを変える
今回は、ブロックチェーンとAIを活用したヘッジファンド『Numerai(ヌメライ)』について解説しました。
ヘッジファンドの分野においては、利益を出すことと損失を減らすことが最大の目的です。
その目的がブロックチェーンとAIの活用によって可能になれば、ヘッジファンドはこれからも注目を集め続ける資産運用法になります。
利益と損失のデータをより完璧に近いカタチで予測することができれば、ヘッジファンドや株式取引などの分野だけなく、私たちの生活においてもそのシステムが使われるようになる可能性があります。
ブロックチェーンの可能性は、あらゆる業界に広がっていくことでしょう。
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