ブロックチェーンを活用して大学の卒業証書を管理する
スイスにある世界有数の経営大学 ザンクトガレン大学は、優れた水準のセキュリティを維持することを目指しています。
同大学は、卒業証書の認証手段としてブロックチェーンの技術を使用することを発表しました。
この卒業証書は、来年2020年までには利用可能となる予定です。
ブロックチェーンを使った卒業証明書は、学歴に関する不正が横行している問題を解決するために作られています。
ブロックチェーンを用いることで卒業証書の信憑性を認証することができるようになります。
ザンクトガレン大学、CIOのハラルド・ロッド氏は、以下のように述べました。
「ブロックチェーンのデジタルプロセスに基づき、卒業証書を移転したり、より簡単に検証することが必要であり、有効なユースケースになる可能性があると考えました。」
この目標を達成するために、同大学はスイスのブロックチェーンスタートアップ企業BlockFactoryと提携します。
BlockFactoryは、書き換えられない卒業証書を作成する、イーサリアムブロックチェーンを使用したプラットフォームサービスを提供している企業です。
不正を大きな問題と見なしているのは、ザンクトガレン大学だけではありません。
ブロックチェーン技術で経歴詐称をなくす
マレーシア教育省は、NEMブロックチェーン技術を使用しているE-Skrolソフトウェアプログラムの実装を公表しました。
これは、卒業証書を認証し、人々が偽りの学位を使っていないことを保証するために使用されます。偽りの学位は、国の高等教育システムに悪影響を及ぼします。
新しいシステムに関して、マレーシアの教育大臣マスズリー・マリック博士は次のように述べています。
「公立大学の評判を利用して、書き換えられた卒業証書を表示し、経歴詐称をしようとする人がいます。ブロックチェーンアプリケーションは、この状況を変えることができると思います。」
またバーレーン王国最大の公立大学 バーレーン大学も、卒業証書の信頼性を確保するための措置を講じています。
世界各国の大学が卒業証書をブロックチェーンで管理
2019年1月、同大学は、ブロックチェーン技術を使用して卒業証書を発行すると発表しました。
2019年6月にはカナダ工科大学も、ブロックチェーンテクノロジーが使用された卒業証書を、次の卒業生から提供し始めるという声明を発表しました。
このように世界各国の大学では、ブロックチェーン技術の導入が急速に進んできています。
ブロックチェーン技術を扱うこれらの大学は、今後更に注目されていくと考えられます。
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