地方創生や地域活性化に貢献!国内の最新メタバース活用事例を紹介

地方創生や地域活性化に貢献!国内の最新メタバース活用事例を紹介

メタバースの活用は、ゲームに限ったことではありません。地方に多く存在する観光資源や特産品、ご当地グルメなどを知ったり、実際に体感したりするきっかけ作りにも活用されています。

少子高齢化が進行し、人口減少社会に突入した日本において、地方創生や地域活性化は持続可能な社会を形成するために、ますます重要な取り組みになっています。

そこで今回は、地方創生や地域活性化に貢献する国内の最新メタバース活用事例をご紹介します。

この記事を読めば、メタバースの活用イメージが広がり、さまざまな業界でのメタバース活用を考えるきっかけになります。

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目次

【伊那市メタバース】豊富な観光資源や食文化の魅力を若者に向けて発信

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000150.000013447.html

2024年4月25日、長野県伊那市観光協会は、デジタルハリウッド大学と協力し、monoAI technology株式会社が提供するメタバースプラットフォーム『XR CLOUD』上に、「伊那市メタバース」を公開しました。

長野県伊那市には、15万人が訪れる高遠城址公園の桜祭りや高遠石工による石造物、高遠そばや行者そば、ご当地グルメのローメンなどの豊富な観光資源や食文化の魅力があります。しかし、伊那市の魅力は若者に届きにくく、新たな観光客の開拓と地域活性化が課題となっていました。

本プロジェクトは、デジタルハリウッド大学の学生による新たな観光視点と表現力を生かし、伊那市のさまざまな魅力をメタバースで発信する取り組みとなっています。デジタルハリウッド大学の学生が実際に伊那市を訪れ、現地取材を通して発見した魅力をメタバース上に表現。高遠城址公園の桜をパノラマビューで体感したり、伊那市の特産物を知ることができたり、高遠石工を360度視点で見たりすることができます。

伊那市メタバースは、2025年3月末まで公開予定となっています。今後は、シーズンごとのお知らせや各種イベント情報などを随時公開する予定となっています

参考:https://www.ticket.xrcloud.jp/event/join/event_932f2306-f27e-446c-8a41-50b938333802

新潟市の商店街「古市ルフル」を「Fortnite」に再現して県の魅力を発信

https://www.fortnite.com/@mondrian/5827-3788-1716?lang=ja

2024年8月27日、株式会社モンドリアンは、株式会社エフエム東京のグループ会社であるジグノシステムジャパン株式会社と共同で、世界的に人気のメタバースゲーム「Fortnite(フォートナイト)」に「新潟市古町ルフル 陣取りバトル」を公開しました。

新潟市の古町ルフルという商店街を舞台にし、「Fortnite」で陣取りゲームを楽しむことができます。この「新潟市古町ルフル 陣取りバトル」を通じて、古町ルフルを散策したり、新潟県の魅力を体験したりすることで、多くの人に新潟県の魅力を感じてもらうきっかけを作ることが狙いです。

古町ルフルのメタバース空間を作成する際には、国土交通省が主導する「プラトー(PLATEAU)」の3Dモデルを活用しています。プラトーはオープンソースとしてメタバース空間のデータが活用できるため、ゲーム制作に必要な時間とコストを削減することができます。

参考:https://news.yahoo.co.jp/articles/9c64e4ef02600c2f927b7370aab3bb51c98f09c7

「アバター」や「メタバース」を活用した「めいわデジタルプロジェクト」で地方創生の新たな道を開く

https://www.town.meiwa.mie.jp/main/soshiki/saikuuato/kankok/tourism/GSTCandDX/3744.html

三重県明和町では、2023年2月よりAVITA株式会社と協業し、「めいわデジタルプロジェクト」を推進しています。本プロジェクトは、「アバター」や「メタバース」といったデジタル技術を活用し、明和町とその魅力を知るきっかけと雇用を創出することが目的です。

三重県明和町では、デジタル技術を積極的に取り入れ、「持続可能な観光地域づくり」を推進しています。また、持続可能な地方創生に向け、明和町内に「めいわアバターセンター」というアバターワーカーの活動拠点を作り、そこから地域の方がアバターで働くことができる環境を整備しています。また、明和町内の中学生に向けた職業体験を実施し、明和町での新たな働き方や将来のキャリア選択の可能性を広げる取り組みを行っています。

2024年1月24日〜2月21日にかけて、期間限定のメタバースイベント「Music Fest World feat. MEIWA」を開催し、国内や海外から延べ170万人以上の集客に成功しています。

今後も、めいわデジタルプロジェクトはメタバース等のデジタル技術を通じて、三重県明和町の関係人口=ファンを増やしていき、持続可能な地域づくりを目指していく予定です。

参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000051.000085375.html

愛知県豊田市が地域全体でメタバースの活用を推進する「豊田市メタバース将来ビジョン」を策定

https://www.city.toyota.aichi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/059/195/02.pdf

2024年6月10日、愛知県豊田市は、市民、企業、行政が一体となってメタバースを活用しやすい環境を整備するために、「豊田市メタバース将来ビジョン」を新たに策定すると発表しました。将来的なメタバースの普及を見据え、豊田市のこれまでの実証実験を踏まえた技術活用の有効性や、今後のメタバース活用についての取組方針等を示す先進的なビジョン策定となっています。

メタバースに関する技術が発達し、一般的な認知や利用が拡大すると予想される2030年に向け、「豊田市におけるメタバースを活用した新たな価値の創造」を実現するために、ロードマップを作成してメタバース活用を推進していきます。

豊田市ではこれまでに、メタバースを活用して不登校児童生徒の家庭支援や引きこもり対策を行っています。その結果、不登校児の親同士がメタバース上でお互いの悩みを打ち明けあうことができました。

また、豊田市に就職を希望する学生を対象に、豊田市の職員との懇親会をメタバース上で行う取り組みも実施しました。遠い場所に進学した地元の学生も参加しやすく、アバターを介することで楽しくのびのびと豊田市の先輩職員と交流ができたため、参加した26名の学生全員が次回も参加したいと回答し、好評を得ています。

豊田市では、メタバースを地域課題解決に資する社会インフラと捉え、メタバース上でコミュニティ形成や情報交換などができる豊田市独自のメタバース空間を整備し、市民や企業が主体的にメタバースを活用しやすい環境を整備していく予定です。

参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000050.000110999.html

バーチャルマーケット2024 Winterで山形県産の“うまいもの”が楽しめる『山形のうまいものメタバース展示会』が開催予定

https://ymetaverse.pref.yamagata.jp

2024年12月7日〜22日に行われる 『バーチャルマーケット2024 Winter』にて、『山形のうまいものメタバース展示会』が開催されます。バーチャルマーケットは、株式会社HIKKYが主催する世界最大級のメタバースイベントです。

「山形のうまいものメタバース展示会」では、山形県産の農林水産物を使用した加工品15種類以上を3Dモデルにて展示します。一部商品はその場で購入することもできるため、自宅にいながら山形県産の“うまいもの”と出会える絶好のチャンスです。

バーチャルマーケットは、メタバース上にある会場でアバターなどの3Dアイテムや、洋服・PC・飲食物などのリアル商品を売り買いできる世界最大級のメタバースイベントとなっており、世界中から120万人を超す来場者を記録したことで、ギネス世界記録™も保持するイベントです。

VR機器からはもちろん、スマートフォンからもアクセスできるメタバースイベントなので、山形県の加⼯⾷品の魅⼒を発信し、地元自治体や企業の販路の開拓・拡⼤が期待されています。

参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000382.000034617.html

地方のための新しいコミュニケーション拠点「メタバースえひめ」がオープン

https://twitter.com/metaverse_ehime

2024年1月19日、「トライアングルエヒメ推進事業(愛媛県)」の採択を受けた「メタバースえひめ」がオープンしました。「メタバースえひめ」は、メタバース空間上に愛媛県の観光地や街を構築し、観光客誘致だけでなく、県民向けのデジタル上のコミュニティ生成や行政との直接の関わりの場の創出を目的としたプロジェクトです。

国内最大級のメタバースプラットフォーム「cluster」を運営するクラスター株式会社の技術を活用し、愛媛県のデジタル化と地域の発展、観光やコミュニティ生成につながる場の創出を目指しています。

「メタバースえひめ」では、道後温泉本館や道後温泉別館 飛鳥乃湯泉、松山市中島をモチーフにしたバーチャル島では瀬戸内の美しい海とビーチなどが再現されました。また、2024年3月には、愛媛を表現したメタバース空間のクラフトコンテストが行われ、愛媛特産品の魅力を満載したワールドや宇和海展望タワーを体感できるワールドなどが入賞しています。

「メタバースえひめ」は、デジタル空間の中で現実の「愛媛」とつながる新しいコミュニケーション拠点として、今後も愛媛県の魅力をバーチャル空間を通して発信していく予定です。

参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000230.000017626.html

まとめ 地方創生のメタバース活用事例について

今回は、地方創生や地域活性化に貢献する国内の最新メタバース活用事例を紹介しました。

地方にはさまざまな魅力的な観光資源や特産品、ご当地グルメなどがたくさん存在します。メタバースを地方創生や地域活性化に活用すれば、その地域の関係者人口を増やし、実際に観光に訪れたり、移住を検討したりするきっかけを作れます。

より高度な画像処理技術や遅延のない高速通信が普及すれば、メタバース上でできることがどんどん増えていくことでしょう。人口減少が進んでも、メタバースによって1人の人が複数の地域に関係性や親近感を持つことができれば、ヒトやモノ、カネ、情報の往来が活発になり、地方も持続可能な成長が見込めます。

今後も地方創生や地域活性化に貢献するメタバースの取り組みは増えていくと思いますので、本メディアでも定期的に事例をご紹介していきます。

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