ブロックチェーン技術は業界問わず導入が進んでいますが、クレジットカード業界でもいち早く導入を決めた会社があります。
大手クレジットカード提供会社の一つであるマスターカードは、ブロックチェーン技術を支払い処理システムに導入しました。
この記事は、マスターカードが導入したブロックチェーンシステムについて解説していきます。
マスターカードが導入したブロックチェーンシステムとは?
マスターカードがブロックチェーンを採用した理由は、不正取引を防止したり、利用者の個人情報、購入履歴、請求情報などすべての情報を安全に記録・保管することが可能だからです。
マスターカードが導入した支払い処理システムの一番注目すべき点は、暗号資産ではなく各国の法定通貨を使用するところにあります。
この支払い処理システムに用いられているブロックチェーンは、商品やサービスを購入する際の代替支払い方法として、マスターカードが数年かけて独自に開発したものです。
暗号資産ではなく、各国の法定通貨を使用することで、法定通貨、暗号資産、現金、それぞれに換金するフローを無くし、無駄な過程を排除しました。
これにより、仲介業者の手数料やコスト削減が可能にしています。
今後、そのプロジェクトをより強固なものにしていくため、ブロックチェーンの技術者の採用にも積極的です。アイルランドでは、すでにこのプロジェクトのための人材採用も進んでいます。
国内のキャッシュレス化とブロックチェーン技術について
日本においてはクレジットカードの保有率は高いものの、利用率は他国と比べても低いというデータがあります。
クレジットカードの利用率が低い原因として、個人情報の扱いに慎重な姿勢であることや現金主義の傾向が強いという点が考えられます。。
クレジットカードやICカードなど、キャッシュレスの動きが活発になっていく中、ブロックチェーンの強みである透明性や安全性の高さ、改ざん不可能なシステムは、個人情報の取り扱いに慎重な日本人のニーズを満たすことができます。
マスターカードがクレジットカードとしてはブロックチェーン技術導入の皮切りになりましたが、同じく大手クレジットカード会社のビザカードもブロックチェーン技術を用いたプラットフォームの計画を発表しています。
コロナ禍によってキャッシュレス決済は大幅に増えておりますが、クレジットカードとブロックチェーン技術が組み合わされば、日本でもより一層キャッシュレス化が進むことでしょう。
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