クレジットスコア社会に革新!国を超えてクレジットスコアリングを可能にするブロックチェーンプロジェクト
2015年に米国議会は、FICOという単一の機関によってクレジットスコア(信用格付)は統制されると宣言しました。
米国の貸付業者の90%以上にクレジットスコアを提供するFICOのクレジットスコアリングシステムでは、2,600万人を超えるアメリカ人が「信用不可」となり、さらに1,900万人の採点不能となっており、クレジットスコアによって就職なども左右される米国においては多くの問題が指摘されています。
クレジットスコアの問題は米国だけに限らず世界規模の問題にまで発展していますが、Bloomというプロジェクトがここに一石を投じようとしています。
Bloomは、クレジットスコアリングとリスクアセスメントをブロックチェーンに移行することで、クレジットスコア社会が抱える問題にソリューションを提供するプロジェクトです。
世界人口のうち銀行保有者は38%が銀行口座を持っておらず、発展途上国の居住者の91%が銀行などからの借金をすることができずに法外な高利貸し業者が闊歩しています。
クレジットスコアはグローバル展開が難しく、ユーザーが国を移ればそのクレジットスコアもゼロから再構築する必要があります。
また、本人確認も集中管理されているため、融資を申し込むには、ユーザーがすべての個人情報を公開する必要があり、個人が本人確認を盗まれるリスクが高まります。
個人情報の盗難による信用損失は、毎年210億ドルを超えるというデータもあります。
Bloomは、伝統的な金融機関とデジタル資産融資機関の両方が、ブロックチェーンに準拠したローンを発行することを可能にし、クレジット発行プロセスのあらゆる面で競争を促進させ、借り手の経験を向上させる、3つの信用リスク評価の新しいアプローチを提示しました。
- BloomID(身元証明):BloomIDは、借り手に個人情報の開示を強いることなく、貸し手が準拠した融資をグローバルに提供できるようにする、グローバルで安全なIDを作成します。
- BloomIQ(Credit Registry):BloomIQは、ユーザーのBloomIDに関連する現在および過去の債務を報告および追跡するためのシステムです。
- ブルームスコア(クレジットスコア):ブルームスコアは消費者の信用度の指標です。この分散スコアは、FICOスコアまたはVantageScoreスコアと似ていますが、モデルが更新されています。
Bloomは、既存の包括的な信用履歴をブロックチェーンに持ち込みながら、ユーザー承認ベースの情報提供システムを導入することでユーザーのプライバシーを維持し、現在のシステムを大幅に改善するように設計されています。 過去の借金を返済する個人の能力に関するデータは依然として信用リスクを決定する重要な部分であり、この機能を分散化して再利用することを可能にします。同時に国を超えた機密性の高いクレジットスコアリングを可能にし、これまで不可能だった30億人の人々にも安全に金融サービスを提供できることを目的としています。
ブロックチェーンには、これまで未開拓であるがゆえに放置されていた多くの問題を統括し、改善発展させる事のできる力があります。BOPビジネスを始めとした事業とも相性がよく、今後の活用が望まれる分野です。
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