保険業界が開発を進めるブロックチェーン技術がもたらす安全性の向上と効率化

ブロックチェーンと保険業界のイメージ画像

今回は古くからある、保険業界についてみていきます。

保険の仕組みを簡単に言うならば、「多くの人から保険料として金銭を集め、それをプールし、有事の際に少数の被害者に対してその金銭を払う」という仕組みです。

この保険という仕組みは長く構築されてきたものですが、いくつかの課題がいまなお存在します。

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目次

保険業界の課題とブロックチェーン

例としてあげられるのが、被保険者が支払った保険料の行方が不透明ということです。

仲介料や保険会社の人件費、マーケティング費などのコストももちろんですが、そこに割かれているコストの金額が妥当なものかどうかを、被保険者は確認する術がありません。

また、保険業者の視点から見ても、保険サービスに加入してもらうために経歴や事故・診断内容の調査、支払い時の監査など、かなりの仕事量を求められます。
手続きの書類においては、紙媒体や印鑑の使用が根強く残っており、煩雑な作業を必要とします。

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保険業界の課題を解決したブロックチェーン事例

上記の部分において、日本の保険会社もブロックチェーン技術の有用性を認識し始めています。
中でも損保ジャパン日本興亜総研はいち早く、このブロックチェーン技術に目をつけ、独自の報告書を発表しています。

例えば、保険会社内において、紙ベースでの個人情報管理や契約を、ブロックチェーンに置き換えたり、
そのデータを信頼性が担保された保険会社間で共有し、被保険者に対してサービス提供を効率化するなどです。

ブロックチェーン技術が導入されることにより、手続きの煩雑さは軽減され、セキュリティ面においても、高い安全性を担保することができます。
先述の保険料においても、個人の保険料をデータとしてブロックチェーン上に記録しておけば、分散型台帳で全員で確認できるようになります。

これだけでなくスマートコントラクト(スマートコントラクトとは契約の自動化のことであり、契約の条件確認や履行までを自動的に実行することができる仕組み)を用いて、取引自体を自動化することも視野にいれて、人の手を介さずに事実確認から補償金支払いまでが行われるようになるとも述べています。
実際にフランス保険会社のAXAがイーサリアムのスマートコントラクトを導入した商品を発表していることにも触れています。

日本においてはブロックチェーン技術の研究、開発が遅れ気味な部分があり、既存のサービスやモノとの融合として、ブロックチェーン技術を導入していますが、AXAのようにブロックチェーン技術を用いて新しいビジネス構築ができれば、業界において新時代を築くことができるでしょう。

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