トークンの付与により建設作業員の安全行動を促進

トークンの付与により建設作業員の安全行動を促進

ブロックチェーン技術の無限の可能性
ブロックチェーン技術はその成り立ちから、どうしても金融や投機としてのイメージが強いのが現状ですが、実は世界ではすでに金融以外でブロックチェーン技術を取り入れたユースケースが多数存在します。どのような業界でどのようにブロックチェーンを活用しているのかを知ることで先を見据えたビジネス展開を行なうことができるはずです。

トークンの付与により建設作業員の安全行動を促進

日揮ホールディングス(HD)と横河電機は29日、プラント建設工事現場の作業員の行動特性を可視化し、モチベーションの向上を目指すシステムの実証実験を行ったと発表しました。事務労働者のモチベーション向上やモラル向上を図る施策は多いですが、今回は建設現場への適用となり注目されます。

実証は、宮城県石巻市で遂行中のバイオマス発電所建設プロジェクトにおいて実施され、現場作業者の行動を可視化し、「好ましい行動」を促進するシステムを試験的に導入されました。「好ましい行動特性」として「チームワーク」、「安全重視」、「明るい行動」の3つを定義し、それらの行動特性を発揮した現場作業員に対して現場現場者がトークンを付与することで、現場作業員と現場監督者のコミュニケーションのルートや頻度などが可視化がされました。トークンとは、何か別の価値を代替するもので、ここでは独自のポイントのようなものを指します。そのトークンを飲み物などと交換できるようにしたところ、災害防止、作業員のモチベーション向上につながりました。トークンの付与記録には、プライベート型ブロックチェーン技術を活用することで改竄を防ぎ、作業者ごとに付与履歴の追跡することを可能にしています。具体的には、現場監督者が作業員のヘルメットに添付したQRコードを読み取ることでトークンの付与を実施します。

 

本実験終了後のアンケート結果では、約6割の作業員が「自発的に好ましい行動を取るようなった」と回答したほか、約7割の現場監督者が「建設現場内に良い変化をもたらした」と答えました。さらに建設現場でのインタビューにおいても、「心理的および経済的報酬の両方が現場作業者のモチベーション向上につながった」という声や、「監督者と現場作業者のコミュニケーションが増加したことで心理的距離が縮まり、作業指示の伝達がスムーズになった」とする声もありました。

 

今後、両社は日揮グループの他の国内建設現場および海外プラント建設工事のほか、メンテナンス作業現場向けにトークンを付与するシステムの実用化を目指すことも検討しています。なお、今回は日揮、横河電機、現場監督、そして作業員との価値認識に食い違いが生じやすい領域ではなく、ほぼ同じ価値観を共有する領域での適用になります(「チームワーク」「安全重視」「明るい行動」を否定するプレーヤーはいない)。現時点ではブロックチェーンではなくデータベースでも十分に実現可能な施策ともいえますが、ブロックチェーンらしさをより発揮できる第2段、第3段の今後の展開がすでに準備されているものと推測されます。

最後に

建設現場での死亡事故が多発しており、厚生労働省によると、昨年は建設業界全体で258件で、全産業の約3割を占めるそうです。その事故の原因として目立つのが、安全対策への意識の低さがあると言われています。安全行動に対する意識が可視化されモチベーションが向上することで、建設現場の事故が減らされることが期待できるのではないでしょうか。特により「ブロックチェーンらしさ」を付加した展開が期待されます。

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