今さら聞けないブロックチェーンの活用基礎

今さら聞けないブロックチェーンの活用基礎

ブロックチェーン初心者が最初に抑えるべき活用のポイント

ブロックチェーン画像

はじめに

2016年にブロックチェーン技術は暗号資産を支えるコア技術として、開発されました。そのような背景もあり、フィンテック領域からブロックチェーンの活用が始まり、現在では非金融分野における活用が進み、様々な実証実験やビジネス実装に向けた取組が行われています。

しかし、ブロックチェーンという技術について、詳しく知っている人は多くはありません。
例えば、ブロックチェーンに興味を持っている担当者がいても、周りの理解がなく、導入やビジネス実装が進まないといったことが起きることがよくあります。

では実際にビジネスなどで活用にするあたり、どうしたら良いのでしょうか?大事なのは、技術を詳細に理解することではありません。どんな技術か?ということより、どんな活用ができるのかをまず知るだけでビジネスへ活用していくことが可能です。

ブロックチェーンとインターネットの違い

インターネットとは、スマホ・パソコンなどの情報機器を接続するネットワークです。ルールを統一することで、24時間365日、誰でもあらゆるデバイスを用い、情報の検索・共有を可能にしました。

ブロックチェーンでは、管理者や仲介業者を経由せずにユーザー全員に登録された情報がダイレクトに共有され、一度入力された情報は誰にも変更することができないといった特徴があります。情報が更新される度に全く同じ情報が全員に送られるため、極めて透明性が高く、改ざんをすぐに判明することができます。

ブロックチェーンとインターネットの違い

実際に改ざんするとどうなるの?

これらの特徴を踏まえ、改ざんしたときにブロックチェーンがどのように機能するのか、小学生の通信簿を例にとって見ていきましょう。明日から夏休みが始まることを楽しみにしているAくん。通信簿を先生からもらいました。成績の評価方法5段階評価です。

成績通知表改ざん例1

今回の成績は1や2が多く、このまま見せるとAくんは怒られてしまうと考えました。そこで、情報を書き換えることにしました。

成績通知表改ざん例2

評価1には「く」の字を足して4に書き換え、2の下には丸みをもたせることで3に偽造することができました。

成績通知表改ざん例3

Aくんはうまく偽造できたので、友人の分も偽造してあげました。Aくんが意気揚々と帰宅しました。リビングの席に着くと母、父、祖父、祖母、姉、弟の全員がAくんの通信簿を手に持って怖い顔をしています。

成績通知表改ざん例4

実は先生はAくんに通信簿を渡すのと同時に、学校に通信簿の原本を保存し、写しを家族全員に配布していました。

成績通知表改ざん例5

偽造された通信簿を持つのはAくんだけです。家に電話がかかってきて、ナンバー・ディスプレイには偽造した友人の家の電話番号が表示されています。Aくんはもう言い逃れはできません。この後、Aくんはどうなるでしょうか。(ご想像におまかせします)

このようにブロックチェーンはユーザー全員が同一の情報を持つため、改ざんを防ぐことができます。
※今回の例は実際の事例ではなく、イメージを持ってもらうためのフィクションです

なぜブロックチェーンが必要なのか?

インターネットを活用するか否かに関わらず、ビジネスが多様化した現在では、顧客への価値提供を1社ですべて完結することは困難になりました。様々なビジネスパートナーや関係者を巻き込んでビジネスは推進されますが、最も大切なピースとして「信頼」が挙げられます。多くの場合、ビジネスのサービス提供に関わる全ての登場人物を完全に信頼することは難しいのが現状です。食品偽造や情報の改ざんなどの発覚、出所不明の情報など枚挙に暇がありません。

そこで仲介者が必要になりますが、仲介者は無償では働かない上、信頼できる第三者である保証はありません。なので、本来不要である仲介業者の機能に対して莫大なコストがかかります。例えば、銀行、保険代理店、不動産仲介業者、政府系機関、信用機関がこれに該当します。

ブロックチェーンでは、仲介業者などを経由せずユーザー全員にリアルタイムで情報が共有されます。情報が改ざんされることはありません。仲介業者が不要で、公平で透明性が高い仕組みこそブロックチェーンが新しい仕組みであると言われる理由です。

ブロックチェーンでできる5つの機能

事実証明

事実証明1

ブロックチェーン上に情報を記録すると誰も削除することはできません。

事実証明2

情報を更新することはできます。更新された情報はユーザー全員に共有されます。先述の通信簿の例をあげると、改ざんされる前の通信簿と改ざんされた後の通信簿がどちらも家族全員の手に渡ることになります。情報が更新されるときは必ず、それが「いつ行われたのか?」という時刻証明書とともに「誰によって行われたのか?」という事実が証明されます。

事実証明3

つまりブロックチェーンを使えば、「担任の先生が作成し7月19日15時に校長先生によって許可したという情報が刻まれた通信簿」と「7月20日11時にあなたが評価を書き換えたという情報が刻まれた通信簿」がその都度、家族全員と学校に共有されます。なおブロックチェーンでは情報の更新に整合性がとれなければ、その更新は却下されてしまいます。

トレーサビリティ

トレーサビリティの説明図

事実証明の機能を応用し、単一の商品に対して、複数の証明を行う連続性を持たせることによって、トレーサビリティを実現させることができます。ブロックチェーンを使うと食卓に並んだ加工食品の原材料が何で、それがどこでどのように生産され、どのルートで工場に入り、いつ誰の手によって加工されて、店に輸送されたのか。という改ざん不可能な履歴をリアルタイムで追うことができます。

このような仕組みはブロックチェーン以前でも可能でしたが、その場合、生産業者、流通業者、加工業者、小売業者が持つ異なる台帳をすべて突き合わせ検証を行う必要がありました。ブロックチェーンは生産業者、流通業者、加工業者、小売業者など異なる事業者が保有する中で必要な情報のみ、リアルタイムで共有することができるため、これまで7日間かけていた検証作業を2.2秒で完結させることができるようなった事例もあります。

これはリコールに対する素早い対応を実現させるだけでなく、フェアトレードの観点から適切な取引が行われているかどうかなどをモニタリングすることも可能です。

IoTの機器管理

5G時代となり、IoT製品が爆発的に普及すると言われています。しかし、IoTはモノとインターネットを接続するいわゆる回路の役割を担うものです。どんなに効率・高速・大容量化してもその情報が活用されなければ、期待を上回るパフォーマンスを発揮することはできません。そこでAIと併用することで、学習の量と効率の飛躍的な向上に期待がされています。ここにブロックチェーンを加えるとIoTが収集した情報をブロックチェーンが蓄積と適切な運用をするという構図が成り立ちます。

例えば、工場地帯を一つの事業共同体として、労働時間などの協定を結んだ場合、IoT接続した電力計で労働時間外の時間帯における電力使用量の許容範囲を規定するとします。

IoT危機管理1

条件通りに稼働しているのであれば、電力計はある一定の範囲内でしか動作しないでしょう。

IoT危機管理2

労働現場では、常に監視カメラが作動しており365日24時間の映像がサーバーに記録されます。もしも労働時間外に電力計が許容範囲を超えた場合、該当する時間帯の始まりの映像と終わりの映像が自動で付与される時刻証明書と紐付けられて、改変不可能な情報としてブロックチェーンに記録され、工場地帯の企業に共有されます。

IoT危機管理3

このような方法を取ることで現場レベルでのマネジメントの質を継続的に高めていきながら、相互の信頼関係なしに他企業間での相互監視と知見の共有を実現することができます。

スマートコントラクト

スマートコントラクト説明図

ブロックチェーンでは、予め決められた条件に沿って人の手を介すことなくビジネスプロセスを自動的に実行することができます。例えばデジタル上のアート作品の中古販売(上記図)などでブロックチェーンを活用する場合には、下記のような条件を設定することができます。

スマートコントラクト2次流通モデル

このような取り決めをプログラム上で予め行うことで人的ミスや事務作業コストを削減しながら詐欺被害を撲滅したり2次流通における製作者還元を実現することができます。

トークン発行

ブロックチェーンには独自の通貨を発行する機能があります。これをブロックチェーントークンと呼びます。トークンの移動や蓄積はすべてブロックチェーン上で行われることですべての取引が透明化されます。単純な貨幣としての活用だけでなく、小売企業のポイントやクリーンエネルギー利用や温室効果ガスを削減するためのカーボンクレジット、金融システムのクレジットスコアなどでの活用が進んでいます。

ブロックチェーントークンの活用例

通貨として活用する場合には、地域通貨としての活用などが挙げられます。例えば商品券などの前払式支払手段のように、自治体などが現金とトークンを交換します。トークンは限られた地域の商店でのみ活用でき、店も支払われたトークンを自治体と現金で交換できるため、地域経済の活性化に繋がります。トークンによる経済効果を始めとしたすべての記録は公開されるため透明性の高い報告にも役立ちます。

地域通貨におけるトークンの活用

最後に

どうでしたか?ブロックチェーンに関する活用イメージを持っていただけましたでしょうか?もちろん、複合的な活用方法などもありますが、まずは機能ごとの簡単な活用イメージを持ち、自身のビジネスへの活用を検討してみてはいかがでしょうか?

その他ビジネス実装に向けてこんなブロックチェーンの活用はできないか?と疑問に持たれたり、ブロックチェーンの活用に関して社内では壁打ちができないといった場合には第三者機関の無料相談などを活用することで新たな道が見えてくることもありますので、ぜひブロックチェーンを実装できるよう取り組んでみてください。

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