スポーツにおけるブロックチェーンの可能性
ブロックチェーンの技術はスポーツ業界においても活用されています。
今回はスポーツ観戦におけるチケット転売問題とファンコミュニティの問題に焦点をあてます。
ブロックチェーン技術とチケットの転売
1つ目のチケット転売問題についてです。
スポーツ選手の活動費の一部は、試合や競技のチケット料金で成り立っていますが、残念なことにチケットの複製やねつ造などの違法行為があとを絶ちません。
スポーツ選手の収入源でもあるチケットが、違法行為の温床になっている現状をブロックチェーンで解消することができます。
ブロックチェーンを用いたチケット販売システムのはGMOインターネットがベトナムサッカー協会と協力し、実際に導入できるところまで開発を進めています。
これはチケットと購入者、販売者の情報を紐づけることにより、大量購入、転売が判明次第、追跡、調査まで対応できるようになります。
販売者側の情報も登録されているので、購入者は正規販売者か認可されている販売者から、安心して購入することもできます。
そして、チケットそのものが紙媒体からスマートフォンなどのモバイル端末で管理することになるので、チケットを紛失するようなトラブルを防ぐことができます。
ブロックチェーン技術とファンコミュニティ
2つ目はファンコミュニティについてです。
熱狂的なファンであれば、スポーツ選手やチームとより近い存在でありたいはずです。
ブロックチェーンや暗号資産を用いた様々なプロジェクトには、そんな熱狂的なファンと選手、チームとをつなげ、直接的な交流を深める機会を設けているものが多数あります。
ブロックチェーンを用いたプラットフォーム内では選手やチームが発行している独自の暗号資産があり、その暗号資産でしか購入できない限定商品も用意されています。
プラットフォーム内の取引はすべてブロックチェーン上に記録されるため不正や改ざんをされることはありません。
また購、入履歴が正確に残るため、特典やサービスを受けるための証拠にもなります。
熱狂的なファンはコンタクトを取りたいだけではなく、選手やチームの側もゲームの感想や、サービス提供の仕方などを直接聞ける場を求めています。
このようなプラットフォームは双方にとって魅力的なものになります。
マイナースポーツとブロックチェーン技術を用いた資金調達
集められた資金は選手やチームのためだけに使われ、ブロックチェーン上に記録されます。
高い透明性を持った資金調達、資金運用がブロックチェーンで実現できます。
スポーツ界におけるブロックチェーン技術の導入は、すでに世界中のチームで行われています。
多くが選手とファンの交流を促進するものとして活用されているので、今後もより一層、技術開発や研究が進んでいくことでしょう。
日本においてはまだ構想の段階ですが、世界の事例を参考にブロックチェーンを用いたプラットフォームの構築や、資金調達の分野でパイオニアになることが誰でも可能です。
さらに、2020年に日本は東京オリンピックを迎えますが、そのチケット転売防止策の方針を巡る一連の動きには大きな注目を集まりました。
運営委員会は多額のコストを掛けて本人認証をはじめとした防止策を打ち出しましたが、もしかしたらブロックチェーン技術を取り入れることで解決できた問題だったのかもしれません。
これだけの大きな大会でも導入が追いつかなかった技術を、もしも一企業が有していたらどうなるでしょう。
間違いなく大きなビジネスチャンスを掴むことが出来ます。
ブロックチェーンのような強固で透明性の高い技術を用いることをスポーツ選手、ファンどちらも強く望んでいることは間違いありません。
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