YouTube、Amazon Primeなどビデオストリーミングのサービスは近年急激に拡大しています。スマートフォンの普及も相まって、市場としてもかなり大きなものになっています。
2021年のビデオストリーミングの世界市場規模は500億ドル、2030年には、2,770億ドルにまで成長するという市場予測もあります。
ビデオストリーミングは、もはや消費者にとっては生活の一部と言っても過言ではありません。
ですが、ビデオストリーミングの業界は配信業者も利用者にも不便さが残る部分もあります。特に盗作や著作権侵害の問題は深刻です。
このビデオストリーミングの課題解決にブロックチェーンが活用されています。
本記事は、ブロックチェーンベースのビデオストリーミングプラットフォーム「Livepeer」について紹介していきます。
ビデオストリーミングの課題とは?
ビデオストリーミングは、コロナ禍の影響もあって飛躍的に利用者を伸ばしている人気のサービスです。
しかし、ビデオストリーミングについては、従来から以下のような課題を抱えており、さまざまな問題を生み出していました。
- 売上利益の透明性とキャッシュフローのスピード
- 盗作・盗用問題
- 著作権、知的財産権の所有
- ログイン時の煩わしさ、セキュリティ管理
現代では音楽を聴く場合もストリーミングサービスを利用する方も多いですが、ミュージックストリーミングと同様の問題がビデオストリーミングでも起きていると言えます。
特に盗作や著作権保護の問題は、深刻な権利侵害を生んでいます。
Livepeerが盗作を防ぐ!ビデオストリーミングブロックチェーンプラットフォーム
Livepeerはニューヨークのベンチャー企業で、ブロックチェーンを利用してインターネット経由でビデオを配信できる技術を開発しました。
Livepeerは中央管理者をもたず、全ユーザーはプラットフォーム上で3分類されます。
- サービスを利用する「ユーザー」
- 動画配信をする「ブロードキャスター」
- サービス開発をする「デベロッパー」
そしてユーザーはこのネットワーク上でそれぞれオーナーとなり、互いに監視し合うことで、盗作・盗用を防いだり、著作権、知的財産権問題を解決することができます。
Livepeerのメリット
Livepeerのメリットは、分散型管理だから、仲介業者に収益を搾取されないということです。
ブロックチェーン上のプラットフォームなので、視聴料や制作費などの金銭記録も永久的に残すことが可能です。中央管理者によって仲介料や手数料を搾取されることもなく、製作者も視聴者もコンテンツの作成、視聴を楽しむことができます。
記録や情報をオープンにしているからこそ、それぞれを管理することが可能になり不正防止につながるのです。
2022年1月には、Livepeerが2000万ドルの資金調達をしたと発表がありました。今後のLivepeerの動向に注目が集まっています。
まとめ 【Livepeer】ブロックチェーンベースのビデオストリーミングプラットフォームについて
今回は、ブロックチェーンベースのビデオストリーミングプラットフォーム「Livepeer」を紹介しました。
コンテンツ制作者が不利益を被らず、視聴者の不正防止や手続きの煩わしさも省けるシステムが市場に出れば、大きなビジネスチャンスをつかむことができます。
ブロックチェーンを活用すれば、盗作や著作権侵害を防止しながら、安全にビデオストリーミングを楽しんだり、低コストで収益化したりできます。
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