農業を変えるために:IBMとYaraの提携
Yara International(Yara)とIBMは、デジタル農業プラットフォームを構築することに同意しました。この契約では、総合的なデジタルサービスの提供と即時の農学的アドバイスが想定されており、世界クラスの農学と最先端の技術が組み合わされます。
YaraのEVPセールス&マーケティング担当Terje Knutsen氏は述べています。
Yara Internationalは、作物栄養の世界的リーダーであると主張しています。
IBMのテクノロジーを使用して構築される「Digital Farming Platform」により、次のことが可能になります。
• 高度な解析、気象データ、衛星画像を統合
• 生産改善を推進する洞察と行動力を農民に提供
本質的には、YaraとIBMは、共同で以下の革新を行うことで、食料生産に大きな変革をもたらす共同のビジョンを中心としています。
• 世界的な食料生産の増加
IBMのグローバルマネージングディレクター、コンシューマーインダストリーズのLuq Niazi氏は、次のように述べています。
YaraとIBMのパートナーシップは、農場最適化のあらゆる側面に焦点を当てます。たとえば、コラボレーションの1つの特定の分野は天気データです。気象条件に最適に対応する能力は、農業を成功させるために重要です。
IBMのWatson Studio、IBM PAIRSテクノロジー、The Weather Company、およびその他のサービスからの分析的洞察をYaraの作物知識およびモデリング機能と組み合わせることによって、この共同プラットフォームは以下のことを実現します。
• 個々の畑や作物の特定のニーズに合わせた、実用的な推奨事項をリアルタイムで提供
共同デジタル農業プラットフォームの拡大は、以下の機能をもたらします。
• サプライチェーン効率化
• 食品偽装、食品廃棄物への対処法習得
• 農業の持続可能性を提示
このYara / IBMの取り組みのより興味深い側面は、食料の一次生産から最終消費までの流れに農場を結び付けるときに起こります。これは食品偽装対策を講じるだけでなく、フードトラスト(食品への信頼)を通じて生産者と消費者、そしてその間のすべての参加者間のつながりを改善します。
昨今、消費行動が、単純に安いものを買うというものではなくなってきています。
全国の1次産業者から直接食材を購入できるサービス「ポケットマルシェ」は、食材ができるまでのストーリーが付加価値となり、消費者の購買意欲を掻き立てています。
また、消費者と生産者が繋がる仕組みづくりのため、田舎で身寄りのない農家の方にとっては生きがいに繋がったり、孫ができたと感じられることもあるようです。
このように、テクノロジーの進歩によって生産者と消費者の距離は近くなりつつあるのです。更に、ブロックチェーンの利用が進めば、様々な分野において「安心・安全」が確保されていくことでしょう。
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