【ブロックチェーンのトークンとは?】種類や違いをわかりやすく解説

【ブロックチェーンのトークンとは?】種類や違いをわかりやすく解説

『ブロックチェーンのトークンとは何なの?』

『なぜ、トークンがたくさんあるの?どんな違いがあるの?』

そんな疑問をお持ちの方も多いです。

ブロックチェーンにはさまざまなトークンがあります。そのため、なんとなくわかっているつもりでも、仕組みや種類をしっかりと理解されている方は多くないかもしれません。

そこで今回は、ブロックチェーンのトークンについてわかりやすく解説していきます。

この記事を読めば、ブロックチェーンのトークンが理解でき、ブロックチェーンをビジネスに活用できるようになります。

ブロックチェーン開発のおすすめパートナー

株式会社リッカ

<<あわせて読みたい>>

【ブロックチェーン開発とは?】メリットや活用法、注意点、開発事例を紹介

目次

ブロックチェーンのトークンとは?

ブロックチェーンのトークンとは、ブロックチェーン技術を使って発行された暗号資産や証明書、権利などをいいます。

トークンの意味は文脈により多岐に渡りますが、ブロックチェーンにおけるトークンの意味としてもっとも一般的な定義とは、

『トークンとは、既存のブロックチェーンを利用して発行された暗号資産』

となります。

しかし、これだけではあまりピンと来ない方も多いと思います。そのため、次に暗号資産とトークンの違いについて解説していきます。

<<あわせて読みたい>>

【ブロックチェーンの7つのメリット】デメリットもわかりやすく解説

暗号資産とトークンの違い

ビットコインやイーサリアム、リップルなどの暗号資産とトークンは区別されることが多いです。いわゆる暗号資産はコインとも呼ばれ、専用のブロックチェーンを使って発行された暗号資産をいいます。そのため、代表的な暗号資産であるビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)は、別のブロックチェーンを使っています。

一方、トークンはイーサリアムなどの既存のブロックチェーンを利用して新しく発行された暗号資産をいいます。代表的なトークンとしてはテザー(USDT)やダイ(DAI)、SHIBA INU (SHIB)などがあります。テザー(USDT)、ダイ(DAI)、SHIBA INU (SHIB)は、別々のトークンですが、ともにイーサリアムブロックチェーンを使って発行されています。

暗号資産もトークンも、広い解釈では同じものになりますが、ブロックチェーン用語としての一般的な定義や違いを比較すると以下のようになります。

暗号資産(コイン)トークン
代表例ビットコイン、イーサリアム、リップルなどテザー、ダイ、SHIBA INUなど
仕組み専用のブロックチェーンで発行された暗号資産既存のブロックチェーンを利用して発行された暗号資産
管理者中央集権的な発行者がおらず、分散型プログラムによって自動的に管理される企業や団体、個人が発行し管理されている
価値暗号資産(コイン)の需要と供給のバランスで価値が決まるため、ボラティリティが高いトークンが発行された目的やコミュニティ、裏付けされた資産によって価値が決まる。そのため、ボラティリティが高いトークンもあれば、ステーブルコインのようにドルと連動した安定性のあるトークンもある

トークンは、既存のブロックチェーンを使って発行できるため、コストを抑えつつ誰でも暗号資産を発行・管理することが可能です。そのため、さまざまな目的で発行されるトークンが増えています。

次に主なトークンの種類について解説していきます。

<<あわせて読みたい>>

【ブロックチェーンの種類とは?】違いや特徴、活用事例をわかりやすく解説

ブロックチェーントークンの種類を解説

トークンの種類を解説

トークンにはさまざまな種類があり、その目的や用途もさまざまです。ブロックチェーン用語として使われる『〇〇トークン』というキーワードが多いため、主なトークンをピックアップして解説していきます。

  1. ユーティリティトークン
  2. セキュリティトークン
  3. 非代替性トークン(NFT)
  4. DeFiトークン
  5. ガバナンストークン
  6. ネイティブトークン
  7. ファントークン
  8. アセットトークン
  9. ソーシャルトークン
  10. ソウルバウンドトークン

ユーティリティトークン

ユーティリティトークン

ユーティリティトークンとは、トークンの発行によって利便性がもたらされたり、権利が得られたりするトークンです。

例えば、ゲーム内でのアイテムや土地を買うためのトークンや、DAO(自律分散型組織)の投票券、サービスを利用した際の手数料支払いなどで使われます。

多くの人が集まって何かをする際に、実際の法定通貨や暗号資産(コイン)を使うよりも、気軽に使えるというだけでなく、プログラミングを組み込んだ利便性があります。

仲介者を挟まずに自動で契約の実行や支払いができるため、コストや手間を削減し、短時間で処理ができるというメリットがあります。

<<あわせて読みたい>>

スマートコントラクトとは?メリットや活用事例、注意点をわかりやすく解説

セキュリティトークン

セキュリティトークンとはデジタル上の有価証券として扱われるトークンです。この場合のセキュリティは、安全などの意味ではなく、株や債券などを意味します。ブロックチェーン技術などを使った電子的な証券なので、デジタル証券とも呼ばれます。

セキュリティトークンは有価証券であるため、金融商品法によって規制対象になっています。

セキュリティトークンを活用すれば、企業は効率的かつ迅速に資金調達ができ、投資家も小口で投資に参加できるなどのメリットがあります。このようなセキュリティトークンを使った資金調達の方法をSTO(セキュリティ・トークン・オファリング)といいます。

非代替性トークン(NFT)

非代替性トークン(NFT)

非代替性トークンとは、通貨のように交換可能な価値を持たない唯一無二性を持ったトークンをいいます。

例えば、デジタル上で発行されたアート作品や動画、音楽などは、NFTを使うことで本物を証明することができるようになるため、所有や価値の移転が可能になります。

従来のデジタルデータは容易に複製ができたため、本物のデータを区別することができませんでした。しかし、NFTを使うことによって、ゲーム内のアイテムや土地、アーティストの作品、スポーツ選手のトレーディングカードに固有の識別ができるようになります。

現在までのところNFTは投機的なイメージが強いですが、今後はNFTのビジネス分野における活用も期待されています。

DeFiトークン

DeFiとは分散型金融の略で、DeFiトークンはUniswapのような分散型取引所(DEX)で利用されるトークンをいいます。

UniswapのトークンであるUNIは、暗号資産のスワップや取引所の運営に関する意思決定、流動性マイニングなどに利用されています。

ブロックチェーン技術を活用したDeFiトークンを利用することで、DEXでの取引が安全かつスムーズに行えるようになっています。

ガバナンストークン

ガバナンストークン

ガバナンストークンとは、主に分散型自律組織(DAO)の意思決定に使われるトークンをいいます。

ガバナンストークンを保有することによって、組織の運営方針やアプリケーションの改善、今後の方向性を決めるうえでの投票権を得ることができます。

例えば、メイカー(MKR)はMakerDAOのガバナンストークンとして機能します。MakerDAOはステーブルコインのダイ(DAI)を運営するDAOですが、その意思決定においてはメイカー(MKR)の保有量が多いほど強い影響力を持つことができます。

組織の投票権を持ち、ガバナンストークンの保有量によって影響力の大きさが変わることから株に近いイメージとなっています。

しかし、株式の発行には複雑な手続きが必要だったり、多くの人から資金調達するためには上場基準を満たす必要があります。ガバナンストークンであれば、組織の将来性や魅力を活かした素早い資金調達が可能になります。

ネイティブトークン

ネイティブトークンとは、ブロックチェーン独自のトークンのことをいいます。イーサリアムであればETHがネイティブトークンです。つまりこれが暗号資産であり、コインと定義されているものになります。

ビットコインのネイティブトークンは、ビットコイン(BTC)となります。

イーサリアムブロックチェーンを使って発行されるETH以外の暗号資産がいわゆるトークンとなります。

ファントークン

ファントークン

ファントークンとは、ファンとブランドやチームの結びつきを強化し、ガバナンスへの投票券や特典などが受けられるトークンをいいます。

ファントークンをファンが保有することによって、ブランドやチームの運営に主体的に参加することができるようになります。また、ファントークンの権利によって、優待や割引などが受けられるメリットがあります。

ブランドやチームにとっては、ファントークンを発行することで、ファンとの結びつきを強化するとともに、収益面の改善にもつなげることができます。

ファントークンは高級ブランドやプロスポーツなどの分野で発展しつつあります。

アセットトークン

アセットトークンとは、アセット(資産)をトークン化したものをいいます。株式や債券、デジタル資産などをトークン化することによって、売買を活発に行ったり、安全に取引ができるようになります。

資金調達や資産運用をスムーズに行うことができ、多くの人の参加を募りやすくなるため、アセットトークンの活用が注目を集めています。

暗号資産(コインやトークン)、セキュリティトークン、非代替性トークン(NFT)などを幅広く指し示すものがアセットトークンとなります。

ソーシャルトークン

ソーシャルトークン

ソーシャルトークンとは、コミュニティの貢献度に応じて参加者に支払われる報酬などをいいます。

DAOやファンコミュニティでは、組織と参加者の関係性の強化や主体的に参加できる環境や権利が求められます。ソーシャルトークンによって組織は参加者とのつながりを強固にでき、参加者は組織への貢献度をアップさせるモチベーションにつながります。

ファントークンやDefiトークン、ガバナンストークンなどを幅広く指し示すものがソーシャルトークンとなります。

ソウルバウンドトークン

ソウルバウンドトークン

ソウルバウンドトークンとは、ウォレットIDに紐づけられた譲渡不可能な非代替性トークン(NFT)をいいます。

一般的な暗号資産やトークン、NFTは売買や交換、譲渡が可能です。デジタル資産を売買したり、交換したり、譲渡したりできることが、ブロックチェーン技術によって実現できた大きなメリットの1つといえます。

しかし、ソウルバウンドトークンは、譲渡不可能なトークンです。これにより、個人に強く紐づいた証明などに活用することができます。

例えば、学歴や職歴などの情報は、個人を証明するための大切な情報であり、他人に譲渡することはありません。こうした個人に強く紐づく情報をソウルバウンドトークンで管理することによって、デジタルIDと個人を1対1のものにすることができます。

ソウルバウンドトークンがあれば、デジタルウォレットを複数発行することによるDAOのガバナンスへの不正な影響を無くすことができます。また、匿名性を維持しながらも個人をしっかりと証明できるので、信用の担保にもつながり、ビジネスやDeFiでのブロックチェーン活用がますます進むと考えられます。

<<あわせて読みたい>>

【Web3とは?】ブロックチェーンが何を実現するのか?徹底解説

トークンエコノミーとは

トークンエコノミーとは

トークンがつく用語でよく使われるのがトークンエコノミーです。トークンそのものを表す用語ではありませんが、トークンに関連するものなので解説していきます。

トークンエコノミーとは、トークンを使った経済圏のことをいいます。分散型取引所(DEX)やDAOで運営されるコミュニティでは、トークンを使って手数料や報酬の支払いが行われます。

法定通貨と違って、個人でも法人でもトークン発行が可能であり、迅速で低コストな送金が可能です。企業や団体が発行する特殊なポイントとも異なるため、国や地域が異なっても使え、法定通貨への交換も可能です。

トークンエコノミーを形成することで、個人や法人は迅速な資金調達やプロジェクトの進行が可能になります。また、参加する人たちも自分の好きなプロジェクトや団体を応援することができ、その貢献度によって報酬が得られる可能性があります。

ブロックチェーンのトークンにはさまざまな種類がありますが、その多くは個人や法人が実現したいプロジェクトのインセンティブとして発行され、トークンエコノミーが形成されていきます。

ブロックチェーン技術の発展により、今後もさまざまなトークンエコノミーが形成されるでしょう。

<<あわせて読みたい>>

【ブロックチェーンの仕組みとは?】特徴や基礎をわかりやすく解説

まとめ ブロックチェーンのトークンとは?

まとめ ブロックチェーンのトークンとは?

今回は、ブロックチェーンのトークンについて解説しました。

ブロックチェーンのトークンにはさまざまな種類がありますが、似たような意味を持っていたり、いくつかのトークンを包括した意味を持つものもあります。

ブロックチェーンのトークンは新しい経済圏(トークンエコノミー)を形成し、技術の革新やビジネスのブレイクスルーを起こすきっかけになっていきます。

今後もブロックチェーンのトークン活用はますます活発になっていくと予想されます。

将来性が期待されるブロックチェーンですが、ブロックチェーン開発には独特のノウハウや注意点があります。ブロックチェーンやスマートコントラクトを活用したシステム開発は、株式会社リッカにご相談ください。

ブロックチェーン開発のおすすめパートナー

株式会社リッカ

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次