貿易を加速させるブロックチェーンプラットフォームを肥料取引分野で採用

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貿易を加速させるブロックチェーンプラットフォームを肥料取引分野で採用

貿易イメージ画像

2021年3月30日、モロッコの国営リン鉱山採掘、製造と大手リン酸肥料の製造者であるOCPグループは、東部南部アフリカ貿易開発銀行(TDB)と共にブロックチェーン技術を利用し、4億米ドル相当の肥料に関する貿易金融取引を行うことを発表しました。

4億米ドルのうち、 このうち、2億7,000万米ドルはすでに取引が完了しており、残りは今後数ヶ月のうちに実行される予定です。

OCPグループが利用するブロックチェーン

OCPグループは、アフリカ企業として始めてアフリカ域内においての貿易取引にブロックチェーンプラットフォームを活用します。ブロックチェーンプラットフォームは、dltledgersが提供するソリューションを使用しています。

dltledgersは、国境を超えた取引を実現させるためにブロックチェーンプラットフォームを活用したプラットフォームを提供しています。複数の地方銀行、国際銀行と契約をしており、物流、海運等へ貿易プラットフォームを展開しています。

ブロックチェーンを貿易取引に活用する理由

OCPグループは、モロッコからエチオピアにリン酸塩肥料を配送しています。

ブロックチェーンプラットフォームを介した貿易取引は、OCPグループのデジタル化戦略の一環であり、貿易取引の摩擦を軽減し、アフリカ諸国間の肥料分野における貿易の促進を目的としています。

また、これまでサプライヤーから銀行システムを経由して買い手に対し紙の書類によるやり取りが3週間以上掛かっていたものが、COVID-19の世界的な感染拡大による、国境や空港の閉鎖で取引の処理までい6週間を要する等大きな遅延が生じていました。

ブロックチェーンプラットフォームを活用することで、関係者間による輸出入取引を2時間以内に行うことが可能となります。

ブロックチェーンプラットフォームを使った貿易の利点

ブロックチェーンプラットフォームでは、書類のアップロード、閲覧、編集、研修をリアルタイムに行うことができるため、従来物理的な紙のやりとりで行われていた手作業による修正等を排除することに繋がります。

また、データをプラットフォーム上で共有することができるため、透明性の維持や、トレーサビリティが向上し、ブロックチェーンによる暗号化や検証技術により安全性も高いままに貿易取引を効率化させることができます。

dltledgersは、複数の国際的な銀行と提携しているため、貿易取引における様々な金融ニーズに柔軟に対応することができ、取り決めを明らかにした上でエンドツーエンドの自動取引を実現させています。貿易取引プラットフォームには欠かせない要素です。

リリース内容では、COVID-19の世界的感染拡大により、2020年の世界貿易総額が前年比で5~10%減少し貿易金融の需要も減少したことを明らかにしており、そのために業務改善によるコスト削減が求められていました。
この業務改善によるコスト削減を実現するために今回のプラットフォーム化が行われています。

最後に

COVID-19による世界的な感染拡大で、貿易に大きな影響が生じ、世界的に様々な分野でデジタル化が推し進められる要因ともなりました。
国内において2021年4月にブロックチェーンを活用した貿易プラットフォームであるTradeWaltzを三菱商事、三菱商事プラスチック、三菱UFJ銀行が採用したことが公表され、システムを連携させ貿易にまつわる業務の効率化を進めています。

2021年は国内外で、貿易業務にまつわるブロックチェーンソリューションを活用したDX化が増え続けることが考えられます。

BBMでは貿易に対してブロックチェーンを活用した事例を他にも紹介しています。

 

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