食文化のデジタル資産化が新たな局面を迎えています。フードNFTコンソーシアムが提供するフードNFTは、伝統的な味やレシピをブロックチェーンに記録し、その価値を未来へと伝える取り組みとして注目されています。
レシピや味覚データをNFTとしてトークン化することで、料理の真贋性やレシピの改ざん防止を保証し、世界中の人々に伝統的な味を共有できる新しい市場が形成されつつあります。
本記事では、フードNFTの仕組みとその特徴やメリットを深掘りしていきます。また、記事の後半では具体的な事例も紹介していきますので、それぞれを参考に今後のビジネス活動にお役立てください。
株式会社リッカ
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フードNFTとは?
フードNFTとは、食品の「レシピデータ」と、味香り戦略研究所が持つ技術の一つである「味データ」をブロックチェーンに保存し、NFTとしてトークン化されたデジタル資産です。
料理の味やレシピがブロックチェーンに刻まれ、改ざんなどの悪質な行為から守られるだけでなく、その価値が将来にわたって活用されます。また、フードNFTにはSymbolブロックチェーンを活用したNFT-Driveが採用されています。これにより、味とレシピを完全オンチェーン形式で保存ができるため、信頼性のあるデータの継承が可能になります。
フードNFTを活用することによって、世界中で高品質な味の体験が共有され、伝統的な味覚を後世に伝えることができるでしょう。さらには、飲食業界に新たなビジネスが広がる可能性もあります。
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フードNFTの特徴やメリット
味データやレシピデータをオールオンチェーンに保存できる
Symbolブロックチェーンを活用することで、味データとレシピデータを完全にオンチェーン形式で保存し、NFT化することが可能になります。
このオールオンチェーン(フルオンチェーン)形式により、データの真贋性を証明し、改ざんや削除のリスクから守ることができます。また、ブロックチェーン上で保存された味データやレシピデータは、信頼性と安全性が担保され、デジタル資産として長期的にその価値が保全されていきます。
この仕組みによって、貴重な伝統的な味や個性的なレシピが失われることなく、確実に次世代へと受け継ぐことができます。オールオンチェーンでデータを保護することで、食文化の豊かさを後世に残すことが可能になります。
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ブロックチェーンに保存した味データやレシピデータを恒久的に活用できる
NFT化された味データやレシピデータは、NFTマーケットプレイスで流通させることもできるため、非常に大きな可能性を秘めています。
フードNFTは恒久的に利用できる点が特に魅力的であり、長期間にわたって価値を維持できることから信頼できるデジタル資産となります。飲食業界に新たなビジネス機会を提供する可能性もあります。
恒久的なデータ活用が可能になることで、食文化の発展とともに世界中の人々に高品質な味覚体験を提供し続けることができます。
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世界中の味が純度の高い状態で伝承されていく
フードNFTの技術によって、世界各地の味を純度の高い形で後世に伝承することが可能になります。
Symbolブロックチェーンに保存された味データとレシピデータは、改ざんできない形で保存されるため、各国に受け継がれてきた伝統的な味や文化的価値を持つレシピが、本来の姿を保ちながら保存されます。
フードNFTに記録された貴重なデータは、歴史と共に築かれた味わいを忠実に再現するための基盤として、未来の世代へと大切に引き継がれていきます。このように、フードNFTは未来に本物の味覚を継承していく革新的な手段になる可能性を秘めています。
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フードNFTコンソーシアムについて
フードNFTコンソーシアムの主な取り組み事例
フードNFTコンソーシアムは、フードNFTの認知拡大に向けた取り組みを日々行なっています。主な取り組み事例としては、Webアプリケーションの開発、NFTの発行、交流会などです。
フードNFTコンソーシアムの取り組みの共通点として、「フードNFTをより多くの人々に知ってもらい、実際の活用につなげる」という目的があります。さらに、2024年11月20日から開催された「ブロックチェーンEXPO」への出展をはじめ、今後も積極的にメディアへ露出し、フードNFTの認知拡大と普及を進めていく予定です。
ウェブアプリ「ONEPLATE」の提供
フードNFTコンソーシアムが、新しいNFTウェブアプリ「ONEPLATE」を正式リリースしました。このアプリは、飲食店と消費者がNFTを簡単に活用できることを目指して開発され、スマートフォンやPCのブラウザから手軽に利用可能です。
懐石割烹「輝(きらり)」では、このアプリを活用し、毎月更新されるコースメニューのお品書きをオールオンチェーンNFTとして販売しています。NFT購入者には、ウェルカムドリンクのサービスが特典として付与されるなど、体験価値を高める仕組みが導入されています。また、店頭だけでなくオンライン購入にも対応することで、幅広い顧客層へのリーチを実現しています。
「だいたいウニ」等のフードNFTの発行
株式会社味香り戦略研究所は、ウニを使わずにその味を再現した「だいたいウニ」をフードNFTコンソーシアムを通じて発行しました。「だいたいウニ」は卵黄とひじきなどを活用し、見た目と味の両面でウニを忠実に再現しています。
同社は、食品の味覚データを収集・解析する独自技術を駆使し、12万件以上のデータをもとにした嗜好性分析システムを基盤に「フードNFT」を実現しました。これにより、レシピの保存や管理が容易になるだけでなく、永続的な価値を持つデジタル資産としての活用が可能になりました。
さらに、この取り組みは気候変動や食品ロスといった社会課題への解決策としても期待されています。
秋の“おいしい”交流会!日本酒×中華料理編
2024年11月13日、神田駅近くの飲食店で「フードNFTコンソーシアム秋の“おいしい”交流会」が開催されました。
本イベントでは、日本酒と中華料理のペアリングを楽しみながら、参加者が食とデジタル技術の可能性について議論を交わしました。地元食材を活用した地方創生やNFTを活用した食文化の保存といったテーマが共有され、多くのアイデアが飛び交う場となりました。
また、イベントにはフードNFTコンソーシアムのメンバーや食分析・Web3/NFT・知財の各分野に精通するプロフェッショナルも参加し、専門的な知識や実践的な事例を共有し合いました。
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フードNFTコンソーシアムの今後について
フードNFTコンソーシアムは、幕張メッセで2024年11月20日から11月22日まで開催された「ブロックチェーン EXPO」に出展し、フードNFTの多様な活用方法や事例を紹介しました。
参加者には味覚データやレシピデータをブロックチェーン上に記録する最新の技術とその可能性を体験してもらいました。また、NFTを手軽に利用できるウェブアプリの「ONEPLATE」や、食事メニューと写真を組み合わせた「お品書きNFT」の紹介をしています。
今後も、このようなイベントを通じて、フードNFTコンソーシアムのMISSIONである『レシピ味をデータ化した「フードNFT」市場を世界に創出すること』を参加者に広く発信していくことでしょう。
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まとめ フードNFTについて
今回は、フードNFTのメリットや、フードNFTコンソーシアムの取り組み事例を紹介しました。
NFT技術を活用することで、伝統的な味やレシピがデジタル資産として保存され、次世代に長く受け継がれる仕組みが確立されています。フードNFTがどのようにして食文化の継承やビジネス拡大に寄与できるのかがご理解いただけたら幸いです。
フードNFTの事例を参考にして、今後のビジネス活動に活かしていきましょう。
株式会社リッカ
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