今回は人事、人材管理についてのブロックチェーン導入事例を見ていきます。
会社や事業で仕事をする場合、志を共にする仲間、つまり人的資源が必要です。
多くの場合、その管理は人事部門や人材教育係が担っていますが、彼らは求人から採用、教育、退職手続きなど仕事量がかなり多いと言えます。
殊に、採用においては応募者のバックグラウンドから最終学歴、雇用履歴まで細かくチェックする必要があります。
人事に関わる業務効率化においてもブロックチェーンを用いたプラットフォームの存在がカギになります。
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人事、採用の面におけるブロックチェーン技術導入例
この会社では応募者の資格照会、労働契約の3つにおいて、ブロックチェーン技術を導入することにより、安全性、スピード、コストの面でよりよいサービスが提供できるといち早く考え、システムを構築しました。
現在は安全性、信頼性においてのシステム検証を繰り返しているところですが、ほぼ実用的なレベルにまできています。
具体的には採用面接の前段階で応募者の身元確認、その証明、経歴などをブロックチェーンに記録し、照合します。
学位などの最終学歴なども同様です。書面でのやりとりもなくなるので、人的ミスも減りますし、コストも下げることができます。
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【ブロックチェーンの仕組みとは?】特徴や基礎をわかりやすく解説
雇用主、労働者が満足できる労働環境を
採用後の労働契約においてもブロックチェーンが活用されています。
スマートコントラクト(スマートコントラクトとは契約の自動化のことであり、契約の条件確認や履行までを自動的に実行することができる仕組み)を用いることにより、労働契約の検証がしやすくなります。
労働契約が守られているか、雇用主、労働者の双方が互いに監視できるということです。
立場的に弱者になってしまいがちな労働者も、雇用主との契約を適宜チェックでき、前もって労働条件等をスマートコントラクト内に定義することができれば、ミスマッチなども防ぐことができるので、問題が起きることがなくなります。
合わせて、雇用主も労働者の働きぶりを一人ひとりチェックするなどといったことをすることなく、労働契約に定義された労働量や姿勢を、毎日の労働を記録されたブロックチェーンと照らし合わせるだけなので、スマートコントラクトの動作に基づいて、労働者に対価を払うことができます。
上記のようなシステムが導入されれば、人事担当の作業量は減り、より効率的、効果的に会社が抱える人的課題を解決できます。
日本においては新卒、中途において、売り手市場が続いていますが、離職率の高さも否めません。
入社後のミスマッチを防いだり、よりよい人材確保という点において、ブロックチェーン技術が活躍することは間違いありません。
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