保険証券の真正性を検証するソリューションのPoCをブロックチェーンコンソーシアムが取り組む

リスク管理および保険業界初のエンタープライズ向けのブロックチェーンコンソーシアムInstitutes RiskStream Collaborative™は、2021年1月12日にテクノロジー会社TrustLayer,Inc、保険会社のLiberty Mutual Insuranceおよび保険・金融会社のNationwide Insurance等、その他のコンソーシアムメンバーも含め保険検証ソリューションのブロックチェーン概念実証(PoC)に取り組んでいることを発表しました。

Institutes RiskStream Collaborative™は、リスク管理および保険業界初の企業向けのブロックチェーンコンソーシアムです。専門家や開発者を集め、カスタムブロックチェーンアーキテクチャであるCanopyを介して保険に特化したユースケースを生み出しています。製品のイノベーションを促し、効率性を向上させ、オープン化の実現を目指しています。

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目次

保険検証ソリューション

従来の保険の適用範囲の証明は、非効率であり時間が掛かっていました。

多くの場合、紙の保険証券が使われており、保険の適応範囲を検証する際にも紙の保険証券を使い検証されていました。また、保険契約の解約、変更、不正行為の確認には、複数の企業や機関、個人との往復のやり取りが発生するため、時間と手間が掛かっていました。

RiskStreamと他のコンソーシアムメンバーは、保険証券の契約状況をデジタル化し、リアルタイムで確認することができるソリューションの概念実証を行い、保険の適応範囲の検証の効率化と、手動の確認によるミスの防止を目指しています。

また、保険証検証ソリューションは、保険証券を使った不正に関する問題の軽減に貢献することも期待されています。

RiskStream Collaborativeの社長であるChristopher McDanielは次のように述べています。
「RiskStreamがTrustLayerとリアルタイムの保険検証ソリューションの証明書に取り組むことで、企業が保険の適用範囲を証明し、検証する方法を根本的に変えることができます。」

グローバルイノベーションのLiberty MutualのプロダクトマネージャーであるBrendanSmythは、次のように述べています。
「私たちがコンソーシアムに参加した主な理由の一つは、すべての業界が直面しているこれの問題を含む、重要なビジネス上の課題を解決するための取り組みを支援するためでした。この長年の課題を解決することで、保険ブローカー、バイヤー、プロバイダー、レンダー、ベンダー、その他多くの人々に多大な価値をもたらすことになるでしょう。」

TrustLayerのCEOであるJohn Fohr氏は、次のように述べています。
「RiskStreamは、主要な利害関係者が同じテーブルを囲むようにこのイニシアチブをリードし、素晴らしい仕事をしてきました。我々の努力を結集した結果、すべての利害関係者に利益をもたらす真の次世代の保険検証プラットフォームとなるでしょう。」

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最後に

ブロックチェーンと保険は非常に相性がよく、ブロックチェーンの持つ暗号化と分散型、閲覧権限の制限や耐改ざん性等の機能を使うことで、機密性の高い情報を扱う顧客管理プラットフォームの構築に有効です。

また、紙ベースで管理している書類をデジタル化、ブロックチェーンの機能の一つであるスマートコントラクトで処理を自動化することで、人的ミスを防止することにも役立ちます。

さらには、個人情報を暗号化と閲覧権限により保護しつつ、分散型台帳システムをブロックチェーンベースで構築することで、企業同士が単一のプラットフォーム上で情報をやり取りすることも可能となります。

国内では、SOMPOホールディングス株式会社、損害保険ジャパン株式会社(株式会社ナビタイムジャパン、株式会社LayerXが共同で保険事故の自動検出及び保険金支払業務の自動化における技術検証のための実証実験を2020年8月から実施しています。

国内外においても保険とブロックチェーンを使ったPoCやサービスの提供が増えていくことでしょう。

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