海運業界の業務効率を改善!ブロックチェーンベースの電子船荷証券「MSC eBL」について

船イメージ画像

2021年4月28日、世界有数の海運会社であるMediterranean Shipping Company(MSC)はブロックチェーンベースの電子船荷証券「MSC eBL」サービスが全世界で利用できるようになったことを発表しました。

MSC eBLは、WAVE BLが提供するブロックチェーンプラットフォームを基に構築されています。

WAVE BLは、ブロックチェーンを使ったデジタル文書の送受信プラットフォームの開発を行うITベンダーです。

目次

MSCがWAVE BLを採用した理由

MSCがWAVE BLを採用した理由

MSCがWAVE BLを選択した理由は、海運・貨物輸送業界が慣れ親しんできた従来の紙ベースのプロセスを、デジタル上に反映したブロックチェーンベースのドキュメントソリューションだからです。

船荷証券は今まで、紙の書類をベースとしたものが主流でした。そのため、業務効率が上がらず、時間やコストが余計にかかっていました。

しかし、MSC eBLを利用することで貨物の出荷予約に関わる利用者が、船荷証券の発行、取引、管理をデジタル上でスムーズに行うことができます。

eBLとは?電子化された船荷証券(electronic Bills of Lading)の略。

WAVE BLの活用事例は、こちらの記事でも紹介しています。

MSC eBLのメリットについて

MSC eBLについて

MSC eBLでは、事務処理、郵送費、遅延などを発生させることなく、ワンクリックで電子船荷証券を発行し、書類を転送することができます。さらに、従来の業務に変化や支障をきたさずに導入、運用することもできます。

他にも、電子上で船荷証券に関するやり取りが完結するため、紙の文書のように紛失にすることがありません。

耐改ざん性のあるブロックチェーンによって電子船荷証券が記録されるため、偽造や不正のリスクも軽減することができます。

船荷証券を電子化させることによるコストの削減

MSC eBLは、従来数週間かかっていた船荷証券に関わる取引や文書の転送を一瞬で完了することが可能となります。期間だけではなく、紙の文書の転送に掛かっていた宅配便の料金や銀行手数料も削減することが可能です。

さらにMSC eBLは、スマートフォン等の携帯端末やパソコンからアクセスすることができ、24時間、365日、いつでも利用することができます。

デバイス上から簡単にアクセスできるMSC eBLによって、従業員は自宅等の安全な場所からリモートワークで業務を支障なく行えます。

COVID-19の世界的感染拡大においても、国境の制限、郵便の遅延等のリスクも回避することができます。

MSCのグローバル最高デジタル情報責任者であるAndréSimhaは次のように述べています。

「海運業界は紙の文書をベースとしたアナログなワークフローに非常に大きく依存してきました。

国際貿易で最も重要な輸送文書であるBLをデジタル化することは、海運業界は大幅な節約ができることを意味します。」

MSC Introduces New Electronic Bill of Lading for Customers Worldwide Using WAVE BL’s Platform

 

まとめ ブロックチェーンベースの電子船荷証券「MSC eBL」について

まとめ ブロックチェーンベースの電子船荷証券「MSC eBL」について

今回は、ブロックチェーンベースの電子船荷証券「MSC eBL」について解説しました。

COVID-19では、世界中のさまざまな港、倉庫で無数のコンテナが立ち往生してしまっていたことがありました。電子船荷証券を利用しておらず、紙の船荷証券を扱っていたからです。

MSC eBLは、デバイスから電子船荷証券を提示することができたり、従業員がリモートワークで働いたりすることを可能にしています。

MSCのようなデジタル化(DX化)に対する取り組みは、日本国内においても必要な取り組みであると言えるでしょう。

MSC、eBLについては、こちらの記事でも詳しく紹介しています。

 

 

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