国内のアニメ・ゲーム領域におけるブロックチェーン技術の展開

ブロックチェーン技術のアニメ・ゲーム領域への適用は今後も目覚ましい発展が継続すると考えられております。特にNFT技術を活用したサービスや取組が相次いで誕生しており、今回はその幾つかをご紹介します。

NFTとは 「Non-Fungible Token:非代替性トークン」の略称で「偽造不可な鑑定書・所有証明書付きのデジタルデータ」のことを言い、ブロックチェーン上で発行および取引されます。

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国内のアニメ・ゲーム領域におけるブロックチェーン技術の展開

ゲームイメージ画像

従来より、デジタルデータに電子透かしを入れるなどの方法はありましたが、容易にコピー・改ざんができるため、リアルな世界での宝石や絵画などのような資産価値があるとされませんでした。

しかし、ブロックチェーン上のデジタルデータは、参加者相互の検証が入ることでコピーや改ざんを困難なものにするため、デジタルデータの資産価値を持たせられるようになります。

また、NFTは「このトークンを誰が保有しているのか」を明確にすることができるため、デジタル世界における権利を証明できるとされています。

この技術を利用して、国内でも様々なサービスに利用されています。

アニメや漫画の所有権のNFT市場

RAKUICHI株式会社は、アニメや漫画、ゲームといった日本カルチャーにおける所有権のNFT市場「RAKUZA MARKET PLACE」をオープンしました。

RAKUZAでは、鑑定書や認定書のついた現物作品は適切に管理・保存し、ブロックチェーンによって所有権をNFT化することで、資産価値を有する存在として強固なものにし、世界中でセル画や原画等の価値のやり取りを可能としています。

また、 NFT所有者はNFTをBURN(無効化)することで、現物を所有することができます。

今後は、保有者に対してマーケットプレイスユーザーが再販のオファーを行う機能や単なる価格面の交渉だけでなく、ユーザーの購入意欲や想いを直接伝える交渉ができるように展開するとのことです。

株式会社集英社もブロックチェーンサービスを導入

スタートバーン株式会社が提供するアートのためのブロックチェーン証明書発行サービス「Startbahn Cert.」が、株式会社集英社の開始するマンガアートの世界販売事業「SHUEISHA MANGA-ART HERITAGE」に導入されました。

「Startbahn Cert.」は、 ICタグ付きブロックチェーン証明書の発行サービスとなっており、 「正しい版元から販売された、作家本人の作品である」という真正性と、作品の価値を左右する来歴情報の永続的な記録を行います。

これにより、直接作品を受け取る購入者はもちろん、将来的に手にする人も、安心して作品の魅力を楽しむことができます。

株式会社セガがNFTコンテンツの販売を開始

株式会社セガは、今年の4月27日にdouble jump.tokyo株式会社とブロックチェーンの技術を活用したNFTデジタルコンテンツのグローバルでの展開について提携したことを発表しました。

現在も全世界で高い人気を誇る数多くのクラシックIP(知財)について、発売当時のビジュアルアートやゲーム内で使用された映像やBGMといった豊富なデジタル資産をNFTコンテンツとして2021年夏頃をめどに順次販売を開始するとのことです。

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最後に

今回はNFT技術を活用したアニメ・ゲーム領域での取組をいくつかご紹介しました。

NFT作品が売買される際に、売買価格の一定割合を制作者に回る仕組み(二次流通市場におけるコンテンツ制作者の支援)を作る動きも広まってきており、今後も益々注目のマーケットです。

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