遺言におけるブロックチェーン世界の事例
今回は遺言におけるブロックチェーン技術の活用事例を見ていきます。
この世界初のプラットフォーム構築の背景にはひとつの事件がありました。
アメリカ コロラド州で一人の青年が突然死しましたが、彼が保有していた暗号資産は遺族に相続権があったのにもかかわらず、暗号資産の秘密鍵によって保護されていたので、アクセスすることができませんでした。
死亡した際に遺言が残っていない場合、死亡者の財産は国の法律に基づいて管理されるため、故人の本意でない形で財産分配されることもあります。
ブロックチェーンに遺言として意志や情報を記録しておけば、本意に沿った形で相続されます。
具体的な利用方法は以下の手順です。
1.自身の身分証明書と遺言執行人の個人情報入力
2.受取人の指定と配分の入力
3.遺言の発行、ブロックチェーンの記録
これはあくまでアメリカでの例ですが、日本でもブロックチェーンに遺言を記録する動きはあります。
日本の電子遺言とブロックチェーンの可能性について
ブロックチェーンの特徴の一つである分散型台帳を利用して、すべての法定相続人が承認しないと遺言のファイルを開けない仕組みを構築するところまできているようです。
これにより、第三者による遺言の改ざんを防ぎ、秘匿性のある遺言を残すことができます。
現状、日本では電子遺言に法的効力がないため、正式な遺言書としての効力はありません。
金融、ITの分野においても日本はまだまだ紙媒体の文化が根強く残っており、実用化までもう少し時間がかかる可能性があります。
ですが、業界問わずブロックチェーン技術を導入することによって、コストカットや利便性の向上など、あらゆる面でメリットを享受することができると確信されています。
特に遺言においては、遺言自体の信憑性や秘匿性が重要になってきますので、ブロックチェーンとの融和性が高く、今後ブロックチェーン技術が導入される可能性が大いにあります。
そのためにもブロックチェーン技術について準備し、導入を考えて先回りすることによってビッグチャンスを掴むことができます。
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