医療機関へのサイバー攻撃がCOVID-19感染拡大以降急増、ブロックチェーンを用いた特許で患者情報を守る

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医療機関へのサイバー攻撃がCOVID-19感染拡大以降急増、ブロックチェーンを用いた特許で患者情報を守る

患者情報イメージ画像

カリフォルニア州ロサンゼルスに本社を置くSaaS企業のAPOTHEKA SYSTEMS INC.は、2021年4月6日に、ブロックチェーン技術を利用した患者情報管理システムに関する特許を米国特許商標庁から取得したことをPRNewswireで発表しました。

APOTHEKAが取得した特許は、氏名、生年月日、社会保障番号だけではなく、指紋や虹彩スキャンなどの生体情報を、患者を識別するためのデータとして取得し、独自の暗号化を行い、ブロックチェーン上に記録管理することでハッシュの機密性、完全性を確立するものです。

APOTHEKAのリリースによると、ヘルスケア分野におけるブロックチェーン市場は2020年に21.2億米ドルと評価され、2026年には34.9億米ドルに達すると予想されています。

そして現状、ヘルスケア業界は、患者の機密情報を含む情報漏洩に悩まされ続けており、ハッキングやフィッシングに関する事件が話題となり、患者情報の管理状況に、機密性とセキュリティの向上が求められています。

Breach Barometer誌によると、2020年には4,000万件以上の患者記録が流出しており、さらに2020年FBIが発表したデータによると、COVID-19が感染拡大している以前と比べて、サイバー攻撃が400%も増加していることを明らかにしています。
サイバー攻撃の標的は大企業、政府、重要な医療機関です。

APOTHEKAは、医療に関する患者の情報を守るために患者情報管理システムを開発しています。

電子医療記録ソリューションAPOTHEKA

APOTHEKAは、患者の医療記録を電子医療記録(電子カルテ)上記の特許を取得したブロックチェーン上に記録管理することができるソリューションです。
情報セキュリティに関する国際規格であるISO / IECに準拠しています。

このソリューションは、既存の電子医療記録システム(EMR)をブロックチェーンソリューションに変換することができ、さらにブロックチェーンを利用した自動請求、請求処理を行うことができます。

また、患者に関する病歴や医用画像等情報は一元化され、病院内のシステムネットワーク内で患者の情報を安全にやり取りすることを可能にしています。

他にも様々な機能を兼ね備えています。
・SMSや電子メールなどでリマインドできるスケジュール機能
・ピアツーピアで相談できる遠隔医療
・処方箋に関する薬の注文管理機能、オンライン薬局の注文、配送プラットフォームとの統合が可能な機能
・MicrosoftやSlack等様々なアプリケーションと連携が可能

最後に

今回は、患者情報の漏洩、サイバー攻撃に対抗するためのデータ管理のセキュリティ向上と、個人情報の識別に関するニュースでしたが、国内において新型COVID-19患者の個人情報を誤って流出してしまうというニュースが度々取り上げらています。

患者の情報を取り扱う上で、公開できない仕組みであったり、外部から閲覧できない状況や、一部の関係者は一部の情報しか閲覧でいないなど漏洩しない仕組み作りが必要かもしれません。

ブロックチェーンは、個人情報のプライバシー保護や、データのセキュリティを強化することに優れています。国内においても医療に関するブロックチェーンを用いたソリューションが今後出てくるでしょう。

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この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (1件)

  • ブロックチェーンと医療記録との関係性は非常に重要だと思います。海外旅行などは特に、事故に遭遇し意識不明の状況に陥った場合、本人に確認できない事からアレルギー検査を必ず実施しなければなりません。一刻を争う状況だからこそ、プライバシーが守られた安心安全なプラットフォームでの医療記録管理は重要です。

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