KPMGはブロックチェーンベースの温室効果ガス管理プラットフォームで顧客支援
世界4大監査法人のKPMGが、温室効果ガス排出量を正確に測定、検証、報告可能にし、カーボンオフセットや、温室効果ガス軽減に役立てることを目的としたブロックチェーンベースのプラットフォームClimate Accounting Infrastructure(CAI)を発表したことをPRNewswire は明らかにしました。
昨今、世界中の投資家が企業のESG(環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance))に対する取り組みを投資基準として判断するようになり、企業はESGや持続可能性に対する取り組みを投資家に証明することが求められています。また、世界各国で、温室効果ガスへの削減に対する取り組みも社会的責任として求められており、これらの取り組みを第三者に公開、証明する手段が必要とされていました。
KPMGは、ESGに対する取り組みを求められる昨今の流れに順応するためにCAIを用いて、企業を環境と財務の双方の視点で支援しています。
CAIを導入するにあたりKPMGはブロックチェーン技術を提供するContext LabsをはじめとしたPrescriptive Data、Allinfraなどの各テクノロジー企業と協力し高度な温室効果ガス排出量の分析を実現し、排出量削減目標の設定や、カーボンオフセット、再生可能エネルギーについての証明を可能としました。
CAIを用いて温室効果ガス排出量のデータに透明性と信頼性を持たせ、KPMGの顧客企業のESGに対する取り組みや、持続可能性の目標設定を可視化する支援を行います。
PRNewswire によると、KPMGの米国ブロックチェーンリーダーであるArun Ghosh,は以下のように述べています。
「投資家たちが財務的要因だけではなく、ESGへの取り組みに焦点を当てる傾向が広がるにつれて、企業は進捗状況の透明な開示とともに、二酸化炭素排出量を削減する取り組みを強化しています。Climate Accounting Infrastructureによって可能となるような信頼できる報告機能は、新たな規制に準拠するためと利害関係者の期待に応えるために重要です。」
KPMGのグローバル再生可能エネルギーリーダーである Mike Hayesは以下のように述べています。
「ESGに対する関心の近代化は、エネルギーからテクノロジー、ヘルスケア、小売まで、あらゆる業界で優先事項になりつつあり、財務実績と業績の回復力の両方を図るための規準となっています。その結果、グローバルな組織では、データと戦略を検証するために新しいテクノロジーを使用して、炭素のコストに関連する環境リスクと財務リスクを不動産ポートフォリオアプローチに統合しようとしています。」
温室効果ガス排出量の測定や観測に対しIoT機器を使い、情報をブロックチェーン上に記録することで、情報に対する正確性と真正性を保証します。さらに、カーボンオフセットや削減目標への取り組み過程をブロックチェーン上に記録させることで、確固たるデータとして第三者に詳細な取り組みを公開することが可能となります。世界の持続可能性に対する取り組みが社会責任として判断されるようになった今、ブロックチェーンベースのプラットフォームを用いてデータを記録することは、消費者や投資家の安心材料となりえるでしょう。
コメント