サムスンSDSがブロックチェーンで医薬品のサプライチェーンに透明性をもたらす

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サムスンSDSがブロックチェーンで医薬品のサプライチェーンに透明性をもたらす

医薬品運搬イメージ画像

 

韓国の医薬品業界のメディアYakupは、サムスングループのIT部門であるサムスンSDSが、医薬品流通履歴管理のパイロットプロジェクトを稼働させることを明らかにしました。

 

サムスンSDSによると2020年11月から開始され、期間は3ヶ月~6ヶ月程度が想定されています。
医薬品流通履歴管理のパイロットプロジェクトは、医薬品を追跡し、サプライチェーンに透明性をもたらすことを目的としています。

また、テスト段階では、運搬中の医薬品の温度管理において手入力による作業を最小限に抑えるためにIoTが利用され、医薬品の入荷や出荷時の履歴管理と同様に自動的に記録されます。温度管理についての情報はリアルタイムで正確な情報を収集できるため、返品や回収された商品のリコールに素早く対応ができるようになります。

 

サムスンSDSの主任研究員であるイ・ウンヨン氏は以下のように述べました。
「医薬品の流通履歴管理を介して、製品別履歴管理、リアルタイム流通履歴の追跡、自動レポート機能の実装にコンプライアンスと業務革新が可能だろう」

 

また、イ・ウンヨン氏は2025年までにヘルスケア・ソリューションの55%がブロックチェーンを商業目的で導入する見通しであると述べています。
さらにヘルスケア市場において、ブロックチェーンテクノロジーは2019年から2025年までに65.0%のCAGR(年平均成長率)を達成するとGlobal Market Insightが予想しています。

 

昨今医療分野においてブロックチェーン活用の事例が増え続けており、様々な活用がされています。医療データを管理するブロックチェーンプラットフォームや、医療従事者の健康を管理するプラットフォーム医薬品のサプライチェーンを明らかにし、偽造医薬品を抑制するプロジェクト等があります。

 

現在の事例は海外の企業による物が大半です。
一方で、「ブロックチェーン技術を用いた臨床研究モニタリングの実証」プロジェクトが、日本政府が主導する「規制のサンドボックス制度」に認定され、現在の規制の見直しが図られているように、国内における医療×ブロックチェーンの事例も今後増えてくると考えられます。

 

※規制のサンドボックス制度:IoT、ブロックチェーン、ロボット等の新たな技術の実用化や、プラットフォーマー型ビジネス、シェアリングエコノミーなどの新たなビジネスモデルの実施が、現行規制との関係で困難である場合に、新しい技術やビジネスモデルの社会実装に向け、事業者の申請に基づき、規制官庁の認定を受けた実証を行い、実証により得られた情報やデータを用いて規制の見直しに繋げていく制度

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