東京都内で魚屋を展開する「sakana bacca(サカナバッカ)」がブロックチェーン技術を活用し、漁獲物のトレーサビリティ情報を提供する取り組みを行うと発表しました。
この取り組みは「江戸前フィッシュパスポートフェア」と題し、中目黒店と豪徳寺店にて2021年9月24日から10月7日と、2021年10月15日から10月28日の期間に開催されます。
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東京湾で資源管理を実践し持続可能な漁業を推進する株式会社大傳丸、有限会社中仙丸が漁獲した江戸前のスズキやタチウオなどの魚を対象として、漁獲・加工・流通・販売までの水産バリューチェーン情報をデジタル化するとのことです。
水産バリューチェーンをデジタル化するために「IBM Food Trust」を利用しており、消費者は商品に貼付された二次元バーコードをスマートフォン等で読み取ることで「誰が」、「いつ」、「どこで漁獲した魚で」、「どのように自分の手元まで届けられたのか」という情報を取得できるようになります。
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sakana bacca(サカナバッカ)について
「sakana bacca(サカナバッカ)」は株式会社フーディソンが運営元であり、食べて美味しいだけではなく、見て、知って、食べて楽しむ体験型の鮮魚店です。
「江戸前フィッシュパスポートフェア」の取り組みは、いつも食べている魚は、『誰が漁獲して、どのような経路を通ってお店に届いたのか』という情報を消費者に提供し、魚食の安全性・信頼性を高めるとともに、江戸前の魚食文化が現代まで続くことを実感してもらうために実施されます。
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IBM Food Trustについて
「IBM Food Trust」は食品システム全体の透明性、トレーサビリティ、および信頼を向上させるクラウドを活用した IBM ブロックチェーン・ソリューションです。
ブロックチェーン基盤には「Hyperledger Fabric(ハイパーレジャーファブリック)」が利用されており、食品の原産地、取引明細、加工情報など改変不能の共有記録を通して、関係者同士をつなぎます。
この仕組みによって、生産者や加工業者、卸売業者、流通業者、製造業者、小売業者等の協業ネットワークを構築し、食品サプライ・チェーン全体の可視性を高めると同時に責任の所在を明確にできます。
瞬時に食品を追跡できるため、食品の汚染や中毒の拡散を防ぐなど「食」の安全を保てます。また、サプライチェーン全体でデータを共有・管理できるため、効率的な流通網を構築し、フードロスも最小限にできます。
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まとめ 生鮮流通のブロックチェーン活用について
今回は、私たちの健康に関わる魚食を題材に、生鮮流通のブロックチェーン活用についてご紹介しました。
トレーサビリティにブロックチェーン技術を活用している事例は、他にも国内外問わず多数あります。
今後もブロックチェーン活用によって、魚食の安全性・信頼性が高まり、生鮮流通の持続可能な拡大が期待できそうです。
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