ブロックチェーン開発会社の買収で広げる教育記録用デジタル認証サービス
Hylandは、ブロックチェーン開発会社のLearning Machineを2020年2月1日に買収を発表しました。
Learning Machineはどんな会社?
Learning Machineは、ブロックチェーンテクノロジーを活用してドキュメントを認証する先駆者です。Learning Machineによるデジタル認証ソリューションを活用することで、様々な組織が認証のライフサイクルを管理することができます。
ブロックチェーンの証明技術
ブロックチェーンは、記録された履歴の第三者による改ざんや偽造が困難なことから情報の信頼性を保つことが可能となっています。さらに、中央集権的なベンダーの存在に依存することなく、個々のユーザーがブロックチェーン上で情報を所有、検索することができるという特徴も持ち合わせています。これらの特徴からブロックチェーンを用いた証明書や契約書、著作権、知的財産権などのあらゆることを証明する技術として利用されるケースが多く存在します。
Learning Machineのテクノロジーは、ブロックチェーンソリューションであるBlockcertsが使われています。Blockcertsは、ブロックチェーンベースの証明書を作成、発行、表示、および検証するためのオープンスタンダードです。
データは暗号で署名後、ブロックチェーンに登録され、共有されます。先述の通りブロックチェーン上に記録されたデータは、改ざんすることができません。
Blockcertsは、個人が自分に関する証明書に関する情報や資格情報を所有および共有することを可能にします。
Learning Machineが所有するソリューションは、デジタル認証に特化したブロックチェーンテクノロジーが使用されており、デジタル認証上の卒業証明書の発行など、教育分野に関する認証に長けています。
Hylandはどんな会社?
今回Learning Machineを買収した、Hylandは高等教育に関するコンテンツの管理、提供をしています。
テクノロジーを利用し、デジタル上で情報の管理やワークフローの確立、文書の管理等をすることでペーパーレス化を実現しています。
コンテンツの提供は、ペーパーレス化だけではなく、デジタルコンテンツ上で学生の履行科目や成績の記録等を教育者が効率的に確認しやすくなり、学生へ質の高い教育を行うことにつながっています。
Hylandは教育コンテンツに対してLearning Machineのブロックチェーンを取り入れることで、世界中どこでも共有、検索、閲覧可能なデジタル証明書システムを提供しています。
教育コンテンツ提供とブロックチェーンの証明テクノロジーが生む相乗効果
コンテンツの提供にブロックチェーンの証明テクノロジーを導入することで、コンテンツ提供に付加価値を高めることができ、事業の幅を広げることが可能となります。
大幅なコスト削減
通常卒業証書の印刷まで平均4~6週間かかっていましたがデジタル証明書システムにより、学校や大学は今までになくスピーディーに証明書を発行することができるようになります。
証明書の保持者による証明スピードの向上
卒業、資格情報などは、学生が資格を保有していても証明するためには物理的な紙の証明書を発行する必要があったり、その紙の証明書が正しいのか検証する必要がありました。しかし、「Hyland Credentials」はデジタル証明書を発行することで、学生自身がどこでも自分の証明書を提示することができ、素早く第三者の機関に対して証明するができます。
Hylandのコンテンツサービスは、教育分野以外にも、医療、金融機関、保険、政府向けなど様々な分野で利用されています。
今後、Hylandは自社の他の分野にも、買収によって獲得したブロックチェーンによる認証技術を活用することが考えられます。
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