Microsoft Build 2019のカンファレンスで、マイクロソフトのCEOであるSatya Nadella氏は、スターバックスの顧客体験のための新しいブロックチェーン技術のデモを行いました。
スターバックスは、コーヒー農家と自社ブランドを守り、消費者の安心のためにブロックチェーンを導入しました。
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スターバックスがブロックチェーンを導入した理由
スターバックスのCEOであるKevin Johnson氏は、次のように述べています。
「今後2年間で、テクノロジーと革新的なデータプラットフォームが、コーヒー農家にさらなる財務上の力を与えることができるかを実証します。オープンソースのアプローチを利用して、私たちが学んだことを世界中の人々と共有します。スターバックスは、コーヒー農家が公平な報酬を得るのを助け、さらに暗号コミュニティをブランドのようにすることを積極的に強化しています。」
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コーヒー豆の情報をブロックチェーンで追跡
ブロックチェーンを導入することにより、コーヒー農家により大きな経済的可能性をもたらし、顧客が自分たちのコーヒーを供給元まで追跡できるようになります。
コーヒーの追跡は、すべての関係者がEtherscanを通じてEthereumで行われたすべてのトランザクションを自由に追跡でき、製造工程の透明性を向上させます。
他にも、ドライブスルーでオーダーを予測するシステム、IoTで複数店舗の機材を同時管理なども発表されています。
Ethereum(ETH)やERC20をはじめとしてEthereumのプラットフォームを利用して開発されたすべてのトークンに関する情報を検索・確認できるサービス。
トークンの分配状況や、トランザクション(取引)の流れをすべて確認することができる。
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スターバックスのその他のブロックチェーン活用事例
スターバックスはモバイルアプリを使い、購買履歴や好みに合わせ1人1人に合った商品を提供します。将来的にはドライブスルーでも使えるようになる予定となっており、このプロジェクトには機械学習(AI)やブロックチェーン技術が使われています。
顧客の好みを機械学習(AI)で収集
スターバックスのモバイルアプリを使用する顧客に対して、よりパーソナライズされた体験を提供するためにAI技術を使用しています。顧客には、Microsoft Azureで開発されたAIプラットフォームを通じて自分好みの注文をしてもらいます。
プラットフォームは注文を学習する機能に加えて、地元の店の在庫、人気の商品、天気、時間帯、コミュニティの好み、および以前の注文に基づいた情報を提案することで、ユーザー1人1人にあった商品を提供します。
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ブロックチェーン技術によるトレーサビリティの事例
昨今ではインド商務省が、国内で透明なコーヒー取引を行うブロックチェーンベースのコーヒー電子マーケットプレイスアプリを立ち上げました。
このアプリは、本物のインドのコーヒーを探している消費者と、生産されたコーヒーのために公正に支払われるべき生産者の間で積極的な変革をもたらし、フェアトレードの信頼性を向上させると考えられています。
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まとめ コーヒー農家とブランドを守り、消費者に安心をもたらすブロックチェーン
今回の記事では、コーヒーのトレーサビリティを確保するために、スターバックスがマイクロソフトと提携してブロックチェーンを導入した事例を紹介しました。
生産者へ正当な報酬を支払う仕組みはブロックチェーンの追跡技術により、広がり続けています。また、ブランドの信頼性を守り、消費者の安心も同時に担保できるブロックチェーン技術は、食料や飲料以外の業界でも今後拡大していくことでしょう。
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