日本のAnique株式会社は、ブロックチェーン技術を活用した新サービス「Anique(アニーク)」を開始することを発表しました。
アニメやマンガ、ゲームなど日本の優れたコンテンツのアートワークを、世界に一つだけの自分のコレクションとして所有・売買できるようになります。
その第1弾は、世界中で人気のアニメ『進撃の巨人』のアートワーク26点のデジタル所有権であることが発表され、その抽選が2019年5月8日(水)に開始されました。
購入者は、進撃の巨人のNFTを高解像度で閲覧したり、購入者特典コンテンツを閲覧できたりします。また、Aniqueのプラットフォームを介すことで、デジタル所有権を売買することも可能になっています。
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Anique(アニーク)の特徴
1. 作品のオーナーとしてブロックチェーン上に所有の履歴を刻める
デジタル所有者の名前(オーナー名)は、ブロックチェーン技術により、オーナーとして記録され、売却後も歴代オーナーとして100%証明され続けます。なお、著作権はクリエイターや製作委員会が保有します。
2. アートワークと同じ絵を額装セル画として実際に所有できる
近年、アニメのデジタル化が進み、アニメはセル画からデジタル作画にシフトし、セル画は2000年後を境に姿を消しました。今回、デジタル所有する作品を額装セル画として製作し、実際に所有することができます。オーナー1人につき1枚のみ注文可能です。
3. アートワークをプラットフォーム上で世界中の人と売買できる
Aniqu独自のプラットフォーム上で権利を売買、移転させることが可能です。次のオーナーは前任者に対価を支払いますが、その金額の一部は創り手に還元され、次の作品を生み出す源になります。
また、売買金額の一部はブロックチェーンのスマートコントラクト技術によって自動的に製作者に還元され、次の作品を生み出す源になります。
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Aniqueのオファー機能
2020年4月4日には、作品の譲渡を希望するオファー機能がリリースされました。
オファーは、作品のデジタル所有権を持っている所有者から、次の所有者へとデジタル所有権を譲ることができる取引機能です。
Aniqueで抽選販売または、オークションで販売された多くの作品がオファー可能です。
オファーの流れ
欲しい作品があり、その作品がオファー可能な場合は、現在の所有者に対して希望金額とともにオファーを行います。
現在のデジタル所有権の所有者は、オファーされた金額で承諾すると、所有権を売却され、所有権の移転が行われます。
オファーが成立すると成立時の金額の一部が創作者へ還元されます。
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ブロックチェーン技術でNFT化するメリット
Aniqueは、世界における日本のコンテンツの流通力の向上と、創り手への新しい収益源の創出を目的としており、新時代のコンテンツビジネスの形を目指しています。
優れたコンテンツをNFT化することによって、唯一無二の価値を与え、それを証明することができます。所有や売買の履歴が残ることで、デジタル資産の価値が担保されます。また、転売によって著作者にも利益の一部が還元されます。
Aniqueによると、取り扱うコンテンツは、日本のアニメやマンガ、ゲームを中心としたアートワークで、現在人気を博しているコンテンツだけでなく、すでに放送や販売が終了した“眠っている資産”も対象としているとのことです。
このように人気のカルチャーとブロックチェーンを融合させることで、双方に大きなメリットの生まれる好循環を作り出すことができます。
Aniqueによる今回の取り組みは1つの好例と言えそうです。
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