7月4日のPR Newswireで、慈善監視団体であるBBB Wise Giving Alliance(WGA)が、ブロックチェーンを使った寄付プラットフォーム「GiveSafely.io」を立ち上げたと発表しました。
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安心!プライバシー保護に特化した寄付プラットフォーム
WGAは、米国の非営利団体であるベター・ビジネス・ビューロー(BBB)の組織下の団体です。
約1,300の全国の慈善団体に関する評価レポートを作成し、寄付者に対して、寄付先を意思決定するために必要な慈善団体に関する情報提供支援を行っています。また慈善団体の規準を満たしていることを確認するためBBB慈善規準を参考に慈善団体の評価も行っており、規準を満たしている団体は認定のライセンスを得ることができ、寄付者にアピールすることができるようになります。
このように、この度のGiveSafely.ioには、BBB認定規準を満たした慈善団体が参加できるようになっています。
プライバシー保護に特化した寄付プラットフォーム
GiveSafely.ioはブロックチェーンを使うことにより、個人のプライバシー情報を保護しつつ、簡単に寄付を行うことができるプラットフォームです。
これまで、オンラインによる寄付は、個人情報のハッキングによる流出や悪用などの懸念がありました。しかし、今回のGiveSafely.ioはプラットフォームにブロックチェーンを用いて、個人情報や個人の寄付に関するデータをブロックチェーン上に記録し、記録された個人情報のデータへアクセスする権利を限定することで、寄付者のプライバシーを安全に保護することを可能にしています。
GiveSafely.ioは、JeluridaのプラットフォームであるArdorブロックチェーン上に構築されています。Ardorブロックチェーンは、スケーラビリティを重視して設計されていたり、ユーザーへのデータアクセス許可機能によって、閲覧ができる部分、できない部分を作りだすことができます。
このアクセス許可機能により、プラットフォームの運営であるGiveSafelyが、寄付者のデータにアクセスをすることが制限され、寄付者による慈善団体への寄付は、仲介者に搾取されることなく寄付者、慈善団体間で直接行われる仕組みが構築されています。
現在、プラットフォームに掲載されている慈善団体は以下の通り。Save the Children、Easterseals、Physicians Committee for Responsible Medicine、Population Media Center、RedRover、Wild Animal Sanctuary、Cure Alzheimer’s Fund、World Emergency Reliefなどでです。
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若者を集客するために暗号資産を使った寄付
GiveSafely.ioの利用者は、PayPalや暗号資産を使って寄付することができます。
暗号資産による支払い方法が採用された背景には2点の意図があります。
①ミレニアム世代は寄付に対して意欲が高く、そのような最新技術に精通した若者をターゲットとして作られていること
②裕福なミレニアム世代の25%が暗号資産を保持または使用しており、暗号資産の保留者の多くが暗号資産の使用に強い関心があるということ(②については、Edelman のレポートがその動機となっています)
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トークンの活用
GiveSafely.ioは、寄付をして終わり、というだけではなく、寄付をするとGiveSafely.ioで使うことができるTrustTokensを手に入れることができます。TrustTokensは、ギフトやオンライン上で体験することができる様々な報酬と交換することができます。実際の報酬はこちら。
近年、データのプライバシー保護や、可視化の観点から世界自然保護基金(WWF)や、ユニセフ、中国のアリババグループなど様々な団体が寄付やチャリティーのプラットフォームにブロックチェーンを採用しています。
国内においてもブロックチェーンを使った寄付のプラットフォームは増えてくることでしょう。
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