ブロックチェーンで車の部品に持続可能性のある材料が使われているか明らかにする

ブロックチェーンで車の部品に持続可能性のある材料が使われているか明らかにする

 

ブロックチェーンで車の部品に持続可能性のある材料が使われているか明らかにする

車の製造イメージ画像

 

サプライチェーンに透明性をもたらすための分散型ネットワークを開発しているブロックチェーン開発会社のCirculariseが、ポルシェとポルシェの部品を提供するサプライヤーの
BorealisCovestroDomo Chemicalsとブロックチェーンを使いプラスチックのトレーサビリティを確保し、ポルシェの車で持続可能な部品として使っていることを証明することができるプロジェクトを開始しました。

 

プラスチックを使った車を製造していることを明らかにすることで、持続可能性への取り組みを消費者に知ってもらうことができ、ブランドに対する地位を向上させることが可能になります。

 

サプライチェーンに透明性をもたらす危険性

 

しかし、サプライチェーンの複雑さや、サプライヤーの多さから、サプライチェーン上の情報を共有、確認することは、プライバシーや機密性という観点からも非常に難しい問題とされてきました。
さらに、製造過程の情報を公開することは、競争上の優位性を脅かす可能性があるため、透明性をもたらすことは難しいとされていました。

 

Circulariseのブロックチェーンプロダクトは、企業が機密性を持ちたいデータやプライバシーを保護したいデータを危険に晒すことなく、持続可能性に関するサプライチェーン上の製品や部品などの関連情報を開示できるように開発されました。

 

ブロックチェーンは、サプライチェーン上の情報をプライバシーや機密性を高い状態で保ちつつ、関係者同士の情報共有を実現することができる、透明性の高いソリューションです。
上記のようなサプライチェーンに関する課題解決に最適な手段と言えます。

 

また、サプライチェーン上の情報を中央管理者がすべて管理した場合には、管理者の信頼性が非常に重要となりますが、競争上の優位性にリスクをもたらす可能性があります。ブロックチェーンで管理することで、中央集権的な管理体制によるリスクを排除することができます。

 

Circulariseはサプライチェーン全体をデジタルデータで追跡可能にすることで、部品のトレーサビリティを実現し、二酸化炭素の排出の状況や、節水状況など他の持続可能性に関する指標も追跡することができるようになります。

また、Circulariseの「Smart Questioning」テクノロジーは、製品についての質問を行うことができ、Circulariseプロトコル上にある情報を基に回答を受け取ることができる仕組みを設けています。この機能にはゼロ知識証明が使われており、確かな情報を受け取ることができます。このプロセスは記録されている情報プライバシーや機密情報を保護しながら行われます。

 

ゼロ知識証明
暗号処理手順のひとつ。正しい解答を提示するのではなく、正しい解答を知っている証拠を提示することによって証明する方法。

 

CirculariseによるプレスリリースではCirculariseの創設者である Mesbah Saburが以下のように述べています。
「透明性をもたらすために、プライバシーと機密性の低下を招いてしまうことは避けるべきである、と私たちは考えています。そのために、基礎となる機密データを明らかにする方法でなく、ブロックチェーン上で検証済みのステートメントを作成するための技術を開発しました。この技術は特許出願中です。このようなサプライチェーン上のデータはB2B環境では非常に価値のあるものですが、消費者はよりインタラクティブな情報を求めています。ポルシェとサプライヤーとのコラボレーションにより、まさにそれを提示できることを誇りに思います」

 

ポルシェのプロジェクト・リード・イノベーション・リサーチを担当する Antoon Versteeg氏は以下のように述べています。
「サプライチェーンの奥深くにあるプロセス、リサイクルされた内容の記述など、製品に使用されている部品や材料に関する情報、つまり生産に関する情報はもっと詳細に知られる必要性があります。 サーキュラライズ社と他のパートナーの協力を得て、特定のケースで、原材料の生産から最終的な自動車に至るまで、プラスチックを使用します。」

今回、高い成果を実現するために自動車産業向けに持続可能な方法で部品を生産し、提供することできるサプライヤーがこのプロジェクトに参加しています。

プラスチックを使ったサプライチェーンの追跡に関しては、部品や材料の各バッチ処理の際にデジタルツインと呼ばれるブロックチェーン上でデータがデジタル化され、部品などに関する全てのデータ情報が記録・追跡可能となります。

追跡可能となった情報は、サプライヤー間が把握できるようになり、サプライチェーンに透明性を生み出し、サプライヤー同士の連携を従来よりも改善することができます。

 

DomoChemicalsのグローバル製品管理ディレクターであるThomasNuyts氏は、次のように述べています。
「持続可能なポリアミド(ポリマー加工)の製造におけるリーダーとして、Domoはサプライチェーンをより透明にすることによってのみ利益を得ることができます。私たちの材料を追跡することにより、私たちは自動車産業の持続可能性の課題をサポートする上で大きな一歩を踏み出します。現在のソースからリサイクルソリューションを提供することに加えて、このループを拡大し、現在および将来のモビリティのニーズを満たす製品の新しい原材料を見つけることも目指しています。」

 

環境へ配慮した素材かデジタル化する前に検証する

 

企業はデジタルツインを簡単に作成できる訳ではありません。
まず、部品や材料のバッチに関する情報が本当に環境に配慮しているのかどうかについて、独立した第三者が監査を行い、情報の審議について確認が行われます。

Borealisのポリオレフィン戦略および新規事業開発担当バイスプレジデントであるChristopher McArdle氏は述べています。
「第三者による検証は不可欠です。ブロックチェーンを含むサプライチェーンでも、我々には、システムの独立監査人が必要あると考えています。
そして、これがすべてのバリューチェーンメンバーの信頼を得る方法となります。
数年後、これらのシステムがより広範囲に導入された後、物事は標準化されるでしょう。
今は、まだ初期の段階です。環境配慮をしているかのように、偽装することができないようにするためには、監査人と認証が不可欠です。しかし、より循環性を高めるために、ペースを上げる必要があります」

 

部品や材料がデジタル化されることにより、サプライチェーンの関係者は、物理的製品のライフサイクルに沿って、デジタル上で製造プロセスを反映するデジタルツインを更新できるようになります。

 

Covestroのポリカーボネート部門の樹脂、デジタルトランスフォーメーション、持続可能性の責任者、Burkhard Zimmermann氏は次のように述べています。
「私たちにとって、機密性を維持しながら情報を共有し、透明性を高めることは非常に重要です。 たとえば、材料組成は競争上の優位性を生み出すため、それを公然に共有することは決してありません。 ここで、Circulariseは、この機密性を維持し、原材料の生産者からリサイクル業者まで必要な情報のみを開示するのに役立ちます。」

 

今回の取り組みは自動車メーカーが、次世代の自動車について、従来のリサイクルアプローチだけに留まらず、リサイクル工程を可視化させることで、最終消費者に製造過程を知ってもらうきっかけを生み出すことができます。最終的には消費行動において持続可能な選択を行えるような働きかけを実現し、バリューチェーン全体において環境への影響配慮の実現を目指しています。

 

リサイクルテクノロジーにブロックチェーンが活用される事例は車の材料の他にも、リサイクルサプライチェーンそのものをブロックチェーンで明らかにするプロジェクトも存在しています。

また、リサイクルだけではなく、持続可能性を観測することに対してブロックチェーンは非常に相性が良く、様々なプロジェクトが生み出されています。

https://blockchain-biz-consulting.com/media/cai/

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