ブロックチェーンを用いてリサイクル素材を追跡、証明することができるソリューションでSDGsを実現
Denim Dealは、ブロックチェーンテクノロジー企業Aware™と協力し、サプライチェーン上の課題を解決し、トレーサビリティを向上しようとしています。
Aware™のソリューションについて
Aware™のソリューションは、独自のトレーサー粒子を使うことで、製品がリサイクルされた素材で作られていることと、どの程度リサイクル素材が使われているかを検証、証明することができます。
このソリューションで使われるトレーサー粒子は、追跡が可能な独自の粒子であり、リサイクル素材に含ませることで素材の追跡を可能にします。
また、トレーサー粒子はブロックチェーン上に記録されるので、スキャン後に検証することができます。そのため、不正が行われることがなく、正しい情報としてリサイクル素材と証明することができます。
リサイクル素材にトレーサー粒子を含ませた衣服をスキャンし、検証を行うことで、本当にリサイクルされた素材から作られた衣服か判断することができ、グリーンウォッシング行為を行っていないことを証明することが可能となります。
トレーサビリティを明らかにしてSDGsに貢献
このソリューションにより、企業はSDGsへの取り組みや、環境に配慮したCo2などの削減目標を正確に測定することができ、消費者の信頼を獲得することにつながります。
Aware™は、リサイクル素材にトレーサビリティを適用した世界初の製品です。
多くのブランドに環境への配慮と持続可能性が求められている今、重要なツールとして活躍することが期待されています。
オランダのブランドKings of Indigoやトルコのデニム工場Calik DenimなどのDenim Dealの提携企業がこのAware™によるテクノロジーを実際に使用しています。
themovementによるプレスリリースニュースでは、Aware™の創設者兼CEOであるFeico van derVeenは次のように、述べています。
「トレーサビリティは、業界が環境への影響に関する目標を達成し、グリーンウォッシングを防止するために不可欠であるだけでなく、循環型ファッションシステムに向けた重要な「要素」でもあります。
当社の技術により、リサイクル繊維は世界で初めて追跡可能になります。ファストファッションと現在の大量生産・大量消費・大量廃棄のモデルにより、繊維の特に綿に対する需要と圧力が高まっているため、当社の技術は重要な役割をに担うこととなります。綿花栽培は環境に悪影響を及ぼすため、リサイクルコットンは、短期的および中期的に環境に対し良い影響が与えられることが期待できます。」
ブロックチェーンと環境配慮
衣服の素材となる綿の綿花栽培には、世界各地で多くの土地が利用され、育成のために農薬や化学肥料が使われています。不適切な方法や違法な農薬、化学肥料が利用された場合には、水源を汚染すると共に、生態系や農家で働く人々の身体にも悪影響を及ぼします。
その他にも、農家で働く人々の労働問題や、不安定な収入、生成される綿(コットン)の質が偽って取引されるなど問題は多岐にわたります。
企業は、資源、労働など持続可能性を維持し、そのことを第三者に公正に証明していくために、これまでにない手法と努力が必要とされています。
今回のAware™によるトレーサー粒子は、リサイクル素材を追跡するためのものでした。リサイクル素材を使った衣服の生産がこれまで以上に活発となることで、新たに1から衣服を作る工程を排除することができ、結果的に節水へと繋がることが期待されています。
SDGsが世界的に取り組まれていますが、国内においても限られた資源の中で持続可能性が考慮された製品と生産していくことが求められていくことでしょう。
ファッションに関連するブロックチェーン事例
ファッション業界にブロックチェーンが活用されている事例をいくつかご紹介しています。
SDGsに関するブロックチェーン事例
ブロックチェーンは、企業が取り組む持続可能性やSDGsに関わるデータを真正性のある情報として追跡、記録し、消費者をはじめとした第三者が簡単に確認できるように支援することが可能なソリューションです。
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